連載

クレーマー、風見鶏。女が結婚を止める時~それぞれの婚約解消事情

【この記事のキーワード】
Photo by POHAN CHEN from Flickr

Photo by POHAN CHEN from Flickr

 交際ゼロ日婚なんてパターンもなくはないが、大半のカップルはある程度の交際期間を経て「そろそろ♪」と結婚を意識するものである。だが、いざ結婚を約束しても、両家顔合わせ後の家族の反対、相手や自分の考えの変化やこれまで表出しなかった価値観の衝突など、何らかの理由でそれを思いとどまらざるを得ない事態に直面することもある。結婚へ突き進もうとしても、その相手と“家族になる”ことを考えると、やはり慎重にならざるを得ない。見て見ぬフリをして婚姻届けを提出するのは危険だ。今回は、婚約したものの結婚へ突き進んでいいのか、と悩むトピ主たちを紹介したい。

風見鶏のような婚約者

 トピ主は社内恋愛の男性と結婚を約束している女性。彼から婚約指輪をもらい、式場も押さえ、両親への挨拶も終わった。あとは結納と式準備をすすめるだけだ。しかしこの段になって、彼女は婚約者に不信感を抱き始めている。

 きっかけはトピ主と友人間で起こったトラブル。トピ主にとって「人生最大の修羅場」と表現するほど危機的な対立があったそうで、最初のうちは婚約者は親身になってトピ主の相談に乗ってくれ、助言をくれることもあった。しかしトピ主の立場が不利と判断した婚約者は「しばらく会うのは避けたい」とトピ主をカフェに置いてきぼりしたという。どんなトラブルなのかこの時点では詳細がわからないが、追加のレスによると、「友人が民事訴訟をちらつかせてきた」とあり、些細な喧嘩ではなさそうだ。ちなみに婚約者は、訴訟に発展しそうと見るや、面倒事は御免とばかりに距離を置くようになったのだという。

 ところがその後、トピ主の元同僚である裕福な既婚女性Aさんが、トピ主の窮地を知り、婚約者に電話でお説教をしたのだそう。すると婚約者は態度を豹変させた。「Aさんが言うんだから間違いない。それに何かあればAさんの旦那さんのお兄さん(弁護士)が弁護してくれるから大丈夫だね」と、トピ主を信頼しているというよりも、Aさんとその家族に絶大な信頼を寄せている様子。こんな婚約者の態度に、トピ主は憤慨している。

「彼と結婚して私の事を守ってくれるのだろうか。私が病気をしたり、彼の実家や子供を出産してママ友と人間関係が悪くなったら私は捨てられるのではないか」という不安と、「男の人は結婚すると責任感が増すというし、彼を信じたいし」という希望の狭間で揺れ動き、婚約破棄を躊躇しているトピ主。男の人は本当に結婚で変わるのか、この婚約者と結婚していいのだろうか、という相談だ。

 こんな情報を出せば「やめとけ」大合唱となるに決まっているが、予想通り「申し訳ないですが、全く信用できません」「『結婚したら変わる』妄想で泣きを見る女は小町では定期的に登場されます」など止めるコメントが多めだ。

 結局トピ主は、婚約者に別れ話をした。「彼が私に言い寄って来た経緯も今となっては怪しいです。彼がたまたま私の父の職業と経歴を知ってから話し掛けられて、食事に誘われて付き合うようになったのです。これって私狙いじゃなかったんだと思うんです」など、後から思い返せば……的なエピソードも追加されるが、その次のレスで驚くべき展開を見せる。別れたくないという婚約者がトピ主の元を訪れ、暴力を振るったのだ!!

「いきなり私の髪を掴んで頭をブルブルさせて後ろに倒したんです。倒して私に馬乗りになって首を絞めて『お前になにが分かるんだ』とか大声だしてもっと強く絞めて。死ぬんじゃないかと思いました」

 ってもうこれは小町に相談するレベルの話じゃない。婚約者はトピ主の両親にも先手を打ち「トピ主はマリッジブルーになっていて婚約解消したいと言っている」などと吹き込み酒盛りを始めてしまった。11個目のトピ主レスでは母親も婚約者の肩を持ち、もうだいぶ混乱している様子である。今後、トピ主レスは追加されるだろうか。こんな男と絶対に結婚してはいけない。頑張って逃げ切ってほしい。心配である。

1 2

ブログウォッチャー京子

インスタウォッチが日課の子持ちライター。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています

@watcherkyoko