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正論すぎてツライ、押切もえの「ポジティブ自分磨き」志向

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押切もえ

押切さんプロデュースの投資型マンションは即完売!

「なれるものなら押切もえ!」

 蛯原友里(33)、山田優(29)と3人で『CanCam』(小学館)の看板モデルを務め、「なれるものなら押切もえ!」と特集を組まれるほど人気を博した押切もえ(33)。現在も『AneCan』の専属モデルとして活躍している。タレント・モデル業だけでなく、7日には初の小説『浅き夢見し』も上梓した。

 この小説の主人公は、25歳の全く売れないモデル・瞳。高卒のフリーターで、埼玉の実家に暮らし、モデル仕事はほとんどないうえオーディションも落ち続けているため、スーパーでバイトをして糊口を凌いでいる。おまけに「業界の悪徳プロデューサー」であるオヤジに騙されて体を奪われそうになり、所属事務所もクビになってしまう。

 そもそも主人公は、思い通りにいかない人生を他人のせいにして、ただ何となく日々を生きる消極的な女性だった。25歳にしては幼すぎる態度や発言も目立つ。しかし「やっぱりモデルになりたい。キレイになりたい!」と一念発起してダイエットや禁煙にあっさり成功、生まれつきカワイイに違いない売れっ子モデルたちと自らを比較して落ち込みながらも、地道な努力を続けて徐々に周囲から認められる人間になっていく。

 帯には押切が「尊敬してやまない」と言い、3年にわたる執筆期間でくじけそうになった時に何度も励ましてくれた阿川佐和子が「へこみそうになっているすべての女性に勇気とセンスと根性を与えてくれるシンデレラ物語だ」とコメントを寄せているが、シンデレラというよりは成長の物語だったのではないだろうか。誰も主人公を上流階級に引き上げてはくれないし、むしろ周囲の人間はこぞって彼女を傷つける。唯一、優しかったイケメンカメラマンも、王子様的な役割は果たさないし、恋愛関係に発展することもない。主人公が自力で「自分磨き」をして、自らの居場所を掴みとっていくストーリーだった。

 「自分磨き」といえば押切もえの専売特許。本人も「主人公の性格や言動に関しては、自分自身と重ねている部分もある」「これといった特技もなく、体型や顔立ちも完璧ではない私は、まさに落ちこぼれモデルだった」と、『浅き夢見し』が“私小説のようなもの”であることを隠さない。

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