「やさしい問題」に認定?
また、出題された問題がいかに「やさしい問題」だったかをパネラー陣が判定するというルールもあるらしく、正解の解説VTRが終わると“やさしいねボタン“を押してその問題のやさしさの度合いを評価していた。“100やさしいね”を越えると「やさしい問題」と認定されるのだとか。「廊下右側問題」については“368やさしいね”という高得点がついたのであった。
かつて同局で放送されていた大人気番組『トリビアの泉~素晴らしきムダ知識~』の“へぇボタン”を彷彿とさせる演出に懐かしさを感じた。番組がやさしさで溢れるなか、坂上さんは
「ヘタなクイズ番組で正解当てて頭いいって思われるより、『やさしいね』って思われたほうがこんなに気持ちいいのかってねぇ♪」
と、ご満悦。いつもテレビでキレ気味キャラの坂上さんが、こんなに柔らかい表情で番組に参加しているのも珍しい。出演者も視聴者もやさしい気持ちになれちゃうクイズ番組って新しいなぁ。
優勝者の決め方もやさしい?
その後もこういったほんわかテイストでいくつかの「やさしい問題」が出題されていき、普通のクイズ番組であれば最も正解数の多い人が優勝者になれるはずであるが、この番組は違った。
「正解数ではなく、ウッチャンが一番やさしいと思った人が優勝」
とのことで、思わぬ判断基準にスタジオがザワつくなか、発表された優勝者は関根さんだった。その決め手になったのは、沖縄県の大宜味村にある国道58号線に関する出題から。この道路の下には海へと繋がる直径80cmほどの長細い穴が存在するそうで、そこには沖縄県民のやさしさが詰まっているとのこと。そこで「国道の下に穴が作られたやさしい理由とは?」という問題が出された。
正解は“オカガニ”という、山に生息しているカニが年に数回、満月の夜にだけ出産のため海へ向かうとのことで、道路で車に引かれないように配慮した「カニを守るためのカニのためのトンネル」なのであった。やさしい~♪
こんなあったかい問題に関根さんは「ネコに海を見せてあげる」という、なんとも可愛らしくてやさしい解答を披露したのだ。「道路から行くには車が危ないので、ネコが安全に海に行けるように」というやさしい配慮から導き出した解答であった。
これにはスタジオ中が「やさしい~!」と拍手喝采。その不正解だったはずのホッコリした答えがウッチャンの心をガッチリ掴んだようだ。この日「ナンバーワンやさしい」に選ばれた関根さんは満面の笑みで優勝を噛み締めるのであった。
やさしさがレギュラー放送化
こんなにも優しい心を満喫できるクイズ番組がかつてあっただろうか? 優勝者がウッチャンのさじ加減で決まるというゆる~い感じも笑える。出演者がどんなに優しさを発揮して正解数を稼ごうとも、ウッチャンの心にその日一番響いた、たったひとつの「ナンバーワンやさしい」で全てがひっくり返るのである。
どの出演者の優しさが“ウッチャンメーター”に一番ヒットするのか、予想しながら見るのも面白いかもしれない。同番組は11月から毎週火曜日のゴールデンタイムにレギュラー放送が開始されるとのことで、これから毎週どんな優しい心で視聴者をほっこり&爆笑させてくれるのか楽しみである。
(テレ川ビノ子)
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