同じくらいの子が、仲良しグループになる
帰宅後、あんなに怒られるか心配していた娘ちゃんは、あっさりと上原に通知表を渡してくれました。全然問題ないどころか、正直なところ、かなりホッとする成績です。
小学1年生の段階で勉強に躓いてしまうと、そのまま授業についていけなくなって、ズルズルと引きずってしまう可能性があります。しかも、娘ちゃんが小学生になってから気付いたのですが、小1の時点で、同級生の間でも学力の差がかなりついている気がします。それに、娘ちゃんの話を聞いていると、同じくらいの学力の子供達で仲良しグループが作られてきている……。
現時点で娘ちゃんが属しているグループは、成績が良く、年に1回は家族旅行をするような家庭の子達です。子供達の間で「アメリカ旅行したの♡」「東京旅行したの♪」という旅行ネタ、「私のママ/パパは○○で働いているの♪」「○○ちゃんの家大きい〜♡」といった親の仕事ネタまで話題になるらしいです。あまり言いたくないのですが、親の経済力と教育意識が子供の仲良しグループを作っている感じがします。まだ小学1年生だし、公立なのに……。
それだけじゃありません。娘ちゃんたちの学習速度がとても早い。上原が1988年生まれで、ちょうどゆとり教育が始まったくらいの世代だからでしょうか? 上原が小1のときよりも何倍も早く感じられます。幼稚園で読み書き出来ないと、学校の勉強についていけなくなる子もいるのでは? と、思ってしまうほどに、毎日どんどん内容が高度になっていきます。ある程度、学習塾に通わせる経済力や教育意識が親にないと、スタート地点で出遅れてしまうのかもしれません。
幸い娘ちゃんは、上原が大学受験勉強していた時期と子供にありがちな「ひらがな覚えたい」時期が被っていたので、一緒に勉強することもありました。上原の用事ついでに石垣旅行したり、上原のイトコと3人で東京に家族旅行みたいなことをしたりしていたので、仲良しグループにもハブられずにいるみたいです。もしかしたら娘ちゃんも、勉強についていけず、勉強嫌いになっていたかもしれないと考えると、ホッと一安心です。
「学び直し」は美談じゃない
読者の皆さんからは、上原が娘ちゃんの学習進度に敏感すぎるんじゃないかと感じられるかもしれません。でも上原が過敏になっているのには、それなりに理由があります。というのも、実は上原の身の周りには、分数の足し算・引き算が出来ないとか、正三角形の面積がだせないとか、中学レベルの国語の教科書を読むのが困難だとか、例を挙げたらキリがないくらい小学生レベルの学習で躓いている人がいたんです。
大人になっても基本的なことができないと、「今更勉強するのは、かっこ悪い」「今、オシャレすることを優先したい」「今の生活を最優先しなきゃ」という気持ちが強くなってしまうようで、もう勉強をするつもりはあまりないみたいです。勉強するにしても、よっぽどの覚悟がないと取り返しがつかない。勉強が全てではないけど、世の中って本当にヤバい人達は助けてくれません。むしろちょっと冷たいくらい。だから、せめて誰かの手が届く距離に入らないと、しんどさは増してくだけだし、せっかく差し伸べられた手を、チャンスを掴むのにも基礎的な勉強は必要なんです……。
上原もある意味、高校や大学で「学び直し」をしています。この「学び直し」、「歳を取ってから勉強するなんて偉い」みたいな美談にされがちですけど、実は精神的、肉体的にかなりキツいんですよ。「なんであの頃にやっていなかった」とか「高校に通えるお金があったら……」とか、「仕事と学校の両立は体力的にも時間的にもツラい」だとか……。娘ちゃんには、そんなキツさを経験して欲しくないです。
娘ちゃんは、凄く生意気だけど……。可能な限り、同じ目線に立って、勉強の面では叱らずに伸ばしていきたい、と思っています。シングルマザーだし、上原に通知表や学校での様子を隠すようになったら、どうしようもないですからね。しかしまあ……娘ちゃんの通知表。生活面は上原とそっくりでした(笑)でも、所見に「協調性に欠ける」とは書かれていなかったので、娘ちゃんの方が器用に生きているようです♪
1 2