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無職がブラックバイトで47連勤 過労死が僕を待っている!

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働く無職こと奥山村人です、こんにちは! こんな意味不明な二つ名を拝命しているのも、日本広しと言えどこの僕くらいのものではないでしょうか。

28にもなってちょっとバイト始めたくらいで調子に乗ってたらあきまへんで奥山はん、という厳しい声がどっかから聞こえてきそうですが、まぁ無視して……何はともあれ、先日からゲーム会社でバイトを始めたわけです。時間はお昼前から深夜まで、一応平日は全て勤務することになっています。

さて、バイト初日はまず何枚もの契約関係の書類に記入をさせられました。なんか本格的だなぁ、って感じです。これまでのバイト経験を振り返っても、こんなの初めてです。書類の次は研修です。なんとですね。この会社、バイトなのに研修が3日もあるんです。その間、一切働かず(?)、ひたすら座学。ちょっと信じられなくないですか? で、昼休み以外にも休憩をいつでも許可なく自由にとっていいし、その間に時給も出るどころか、自由に社食で飯まで食ってもいいらしいのです。バイトでこの待遇は素晴らし過ぎです。

そして仕事内容ですが……基本的に、一日中ゲームしてるだけです。ずっと遊んでます。それで、気になったところを社員に口頭で伝えたり、たまにレポートを作成したり。あとは電話番とたまにコピー取りとファイリングその他雑用だけ。

研修が終わり、実際に働き始めて数日が経っても一向に様子は変わりません。

本当にこんなんでお金をもらってていいんだろうか……?

いや、面接前に聞いていた仕事内容と何ら相違はないのですが、ゲームしてるうちに一日が終わるので、あまりにラク過ぎて全然働いてる感じがしない。

っていうか、無職のときと何も変わらない……。家でクソゲーをしてたのが、会社でゲームするようになっただけで、場所が変わった以外に変化がありません。

「大きな声じゃ言えないけど、クソゲーの担当にあたると辛いよ」と社員の人が言っていたのですが、これでお金もらえるなら何も文句はありません。クソゲーなら腐るほどやってきてたし。

どうやら僕はかなりの当たりバイトを引いたようです。ラッキーです。学生時代などにやった家庭教師や塾講師、テレアポのバイトなどもかなりラクなものでしたが、今回のバイトはそれらを遥かに上回る圧倒的ラクさを誇っています。

しかし、こうなると体力も有り余っています。例えばこのバイトをフルタイムで続けながらでも、小説書くのは余裕だなぁ、という感じがします。このまま、まったりとここでバイトを続けて、小説を書くのもありだと思えてきました。

いやいや、でもやっぱり、東京に行きたい。ミョンちゃんにも会いたいし……。となると、むしろなるべく早く東京での就活を始めたほうがいい。そのためにはなるはやでお金を貯めるべく、バイトを掛け持ちしなければなりません。今のバイトでは週5で実働7時間、時給約800円、月の平日が平均20日あると考えると、一カ月に11万円くらいしか入ってこない。就活用の資金を貯めるのにはそれなりに時間がかかります。土日だけのバイトって何かないかな~と、休憩中にスーパーのレジバイトなどをスマホで探していたら、バイトリーダーみたいな人に呼び出されました。

世の中そんなに甘い話はない

みなさんお待ちかねの、「世の中そんなに甘い話はない」展開がやって参りました。そりゃ、無職がのほほんとユルいバイトやってるだけの原稿の、何が面白いんだ!? って話ですよ。アリとキリギリスはキリギリスが痛い目にあうからカタルシスがあるのであって、キリギリスがゆるく生き延びたらつまらないですよね?(まぁ僕はキリギリスに感情移入する派ですが)みんなどうせ僕が不幸になる展開が読みたいわけじゃないですか……。安心してください。なりますよ。

さて、バイトリーダーはというと、しばらく言いにくそうにしてから、とんでもないことを口にしました。

バイトリーダー「これから、47連勤出来ないかな?」

この人は……ギャグを言ってるのかな? と思いました。顔に半笑いを浮かべながら彼の表情を伺います。しかし僕とは違いバイトリーダーの顔はあくまで真面目そのものです。

もしかして……これが昨今話題のブラックバイトというやつでしょうか。

「いや、もちろんバイトだから休みたいときにいつでも休んでもらってもいいんだけどね。ただ、奥山くんがたくさんシフト入りたがってるって聞いたからさ」

まぁ、たしかに。土日に別のバイト入れようとしてたくらいです。更に話を聞くと、この会社、土日はバイトなのに手当がついて、時給が1100円程度になるとか。すると6万円程度月の収入がアップすることになります。合計で17万。となると、もう迷う余地はないように思われました。

「わかりました。全部出ます」

どうやらゲーム会社というのは、リリース間際になると休みなく働くという風習があるようです。色々他の人からも話を聞くと、ここ数カ月、バイトも社員もほとんど休みなしで働き続けているとか。

なんか思ってたのと違うな、という感じに徐々になってきました。

「奥山さん、作文苦手でしょ」

時を同じくして、仕事内容自体も「毎日お気楽にゲームしてるだけ」というわけにはいかなくなってきました。だんだんと事務仕事の比重が増えてきて、1日中エクセルでファイルを作ったり、報告書をまとめたり。

で、そんな日々を続けていたら、ある日バイトリーダーに呼び出されました。

「奥山さんって文章下手じゃないですかぁ?」

一瞬かっと頭に血が上りました。フツーの人よりは文章を書いてきたし、小説だって受賞してはいないものの、けっこう惜しいところまではいつもいっているんだぞ……なんて考えを表情に出すのはさすがにイタすぎるのでこらえました。どうやら彼の話をよく聞くと、社内の文書には独特の言い回しや文体みたいなものがあり、例えば「ご確認下さい」という言葉をこのケースでは使ってはいけない、そこは「ご参照下さい」と書かなければダメみたいな不文律があるようなのです。

狂った造語「以上略式」や変すぎる敬語「ご確認されますでしょうか」など、日本語として明らかにおかしい変態的な文章表現のオンパレードなのですが、そうした文体のディティールをきちんと踏まえて文章を作成しないと「仕事が出来ない」ということになる。真剣に、なんとかその文体を習得しようと試行錯誤を重ねたのですが、一向に上達しません。ありとあらゆる関係部署から、文章が下手だ、となじられ続けて、心が折れてきました。

つらい……。働くことより何より、文章が下手だって毎日なじられるの、マジつらい……。

「奥山さんって前職プログラマーとかですか?」
「いや……(散々文章が下手だとレッテルを貼られている現状、無職で作家目指してたとかフリーライターみたいなことしてたとか言い出せない)」

どうやら、過去に会社員時代、システム開発を他社に発注する担当者だった経験が生きたのかそれとも単にゲームオタクだったせいか、比較的プログラミングのことを理解した報告書を上げていたため、僕は文章が下手な元プログラマーと勝手に思われていたらしいのです。何にも嬉しくありません……。

と、最初は天国に思えたこのバイトも、働いてるうちにだんだんつらく感じられるようになってきました。

今回の相談「働きたくない……どうすれば47連勤を乗り切れるのか……」

このままでは47連勤なんて、とてもこなせないような気がしてきました。でも一度決めた以上、逃げたくない。最後までやり通したいんです。

でもこれまでの過去を振り返っても、そんなに連続で休みなく働いた経験なんてありません。午前中に起きるのもつらいし……自信がなくなってきました。

自分から47連勤を志願しておいてなんなのですが、僕は本当にこんなスケジュールで働き続けることが出来るんでしょうか。

そして、これまで休みなく働き続けた経験のある方にうかがいたいのですが、何かコツみたいなものを教えて欲しいんです。皆さんきっと働かれる中で、非常にたいへんな時期もあったと思います。そんなとき、どんな風にストレスを解消したのでしょうか?

体調管理やメンタルを健康に保つために何をしてきましたか? 教えて頂けたら助かります。現在、14連勤目……実はすでに身体に異変が起き始めていて……働くのがつらい……。よろしくお願いします……。

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奥山村人

1987年生まれ。京都在住。口癖は「死にたい」で、よく人から言われる言葉は「いつ死ぬの?」。

@dame_murahito

http://d.hatena.ne.jp/murahito/