ハゲと薄毛の違い
モテエピソードを自慢気に語るポジティブハゲの後輩を目の当たりにして、小杉先輩は「根本的に考え方が違う!」と訴えた。まず自分は「“ハゲ”ではなく“薄毛”」というように愛情を持って呼ぶとのこと。
ハゲてることを世間から下に見られていると反発しながらも、斎藤さんのやっていることは「全部下からの攻撃にすぎない」「結局、薄毛の世界を何も変えてない」と解説。
以前、薄毛界の第一人者的存在(?)のモト冬樹と対談したことがあったそうで、その時に「毛が生えている人も薄毛の人もなんら差はない」というスタンスにお互い行き着いたのだとか。「薄毛を卑下して笑いを取ることは違う」と“薄毛の品格”を大事にしている小杉先輩からしてみれば、トレンディエンジェルとは「薄毛に対するアプローチや愛情が違う」と指摘。
斎藤さん的には「薄毛の地位を上げたい」と思っているようだが、小杉先輩から見れば「“ハゲ”という言葉で同じ薄毛族の人たちを傷付けまくっている」「自分が成り上がりたいという野心のために暴れ回っている“聞かん坊ハゲ”になっている!」と、たしなめた。“聞かん坊ハゲ”って……。
「広い頭皮で、広い視野で薄毛(界)全体を見て考えて行動したほうがいいと思う」
と、小杉先輩は厳しくも優しく諭すのであった。「ハゲと薄毛」だけで意外にも真面目でこんなにアツい討論になるとは、薄毛界って奥深いんだなぁ。
ハゲ界のジャンヌ・ダルク
先輩からの力強いアドバイスを受け止めつつも、斎藤さんは「“薄毛”の価値観をまるまる変えたい」「時代は変わらなきゃ!」と意気揚々。小杉先輩を「ハゲを隠してるハゲ界の千利休」と例えると、自分たちは「ハゲ界のジャンヌ・ダルク」であると豪語し、「ハゲ界を切り開いて行きたい」という強い野望を見せた。
また、“ハゲ”という言葉がキツめに聞こえるという指摘に対しては「おハゲ」「おハゲちゃん」、もしくは「おハゲ丸」(!?)などに変革させたいと宣言。もう「おハゲ丸」が出た時点で真面目トークが一気にバラエティ色となりスタジオ中が爆笑! 小杉先輩からは、
「お前らは薄毛族の人間じゃない! 薄毛に関して愛がない!」
と、薄毛界からレッドカードを出されてしまうのであった。「おハゲ丸」発言に笑ってしまったもののトレンディエンジェルのおふざけぶりが露呈したことに、かなりお怒り気味の小杉先輩。けれども、少し冷静さを取り戻したところで意外な言葉が飛び出した。
「この俺の(薄毛芸人)スタイルでやれることは、はっきり言って俺がほぼやってると思う。そうなったら、トレンディが取れるシステムはこれ(ポジティブハゲ)しかない、大変な道かもしれないけど。薄毛の先輩としてみれば『違う形を模索してるんだ』と思ったら可愛いけどな」
と彼らなりの薄毛芸人スタイルに理解を示すのであった。そして、深くわかり合えた新旧薄毛芸人たちは「トレンディエンジェルfeaturing小杉」を結成し、番組オリジナルバージョンに仕上げられた「ハゲラップ」を披露。
抜群のハーゲワークで「チェケラッチョ! ハゲラッチョ!」の合唱が響き渡るのであった。新旧薄毛芸人の絆が強く結ばれた瞬間を見届けることができて、爆笑しながら感動すら覚えてしまった次第である。どうやら、薄毛界の未来はこれからもますます明るくなりそうだ。
■テレ川ビノ子 / テレビが大好き過ぎて、頼まれてもいないのに勝手にテレビを全般的に応援しています。おもしろテレビ万歳!
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