人に嫌われて生きてきた一生でした
ミョンちゃん「あなたといると、死体と一緒にいるみたい。魂が吸い取られていくような気がする」
これは、微妙な関係の元恋人・ミョンちゃんが僕に言った言葉です。
初彼女「あんたみたいなクソ男と付き合ってたこと、死ぬほど後悔してる。私と別れて、どんどん不幸になって、どん底まで落ちてほしい」
これは十代のときに付き合ってた彼女。
高校のクラスの女子数名の会話「奥山ってマジでキモいよね?」「ない! ない!(笑)」「ないよねー!」
担任の先生「お前はゴキブリ。世の中に出ても絶対に成功しない」
飼い犬のエヴァからも嫌われ、親からも嫌われ……。僕ほど色んな人からはっきり嫌われる人、というのも中々いない気がします。
思えば僕は、人をムカつかせるのが大の得意でした。皮肉屋で挑発的で、後先考えずに無駄にケンカ売るし。
かと思えば、暗くジメジメとした雰囲気を身にまとい、終始憂鬱な目で地面を見つめ続け、オロオロドキドキキョロキョロして、周囲をイラつかせる。ちょうど、KENJIさんに相談に乗っていただいたときがそうでした(単行本発売、おめでとうございます!)。
我ながら……一体何がしたいんでしょう?
なんか、こう、これは本当によく色んな人から言われることなんですけど、僕って、童貞臭いんですよね。頭のテッペンから爪先まで。
皆さんは、童貞ってキライですか?
ちなみに僕は大嫌いです。面倒臭いじゃないですか、いわゆる、鉄板童貞(© 西原理恵子先生)の類って……。なんか細かいことにこだわりそうだし、いつまでも根に持ってしつこく嫌味言ってきそうだし……。
まぁ、同族嫌悪ってやつですね……。
無職は、結婚式でも浮いていた
旧友のオクナくんの結婚式前日夜のことです。大学時代の友人たちと数年ぶりに再会した僕は、居酒屋でみんなに尋ねました。
僕「僕といると、嫌な気持ちになる?」
友人たち「うん」「ヤバいよね」「その質問が既にウゼーよ」「どうしたんだよ?」
僕「最近、元カノに毎晩『あなたといると不愉快な気持ちになる』って詰められてて……ノイローゼになりそうなんだよ……」
友人たち「お前、相変わらず面倒臭い女、好きだよな」「ってか、愉快な会話を俺らはお前に求めてないので」
僕「じゃあ何を求めてんだよ」
友人たち「ダメさ」「絶望感」「どうしょうもなさ」「滅茶苦茶さ」
なんだか、僕は昔の友人たちからすら嫌われ始めているようなのです。少し考えて、ムカついたので今後は彼らとは絶交することにしました。「絶交してやる!」と叫ぶフラフラの僕を連れて彼らはラーメン屋に。最後、深夜2時くらいになって、友人Kに嘘の道順を大真面目に教え、アサッテの方向に歩いていく彼を見送ったのは覚えているのですが……そこから記憶は飛びました。
二日酔いの僕は、結婚式場でかなり浮いていました。
みんな目が、目が「なんだこいつ」って言ってるんです。目は口ほどに物を言うとはまさにこのことです!
嫌われ村人の一生
なんでなんでしょうかね!?
みんな、僕以外の人って、それなりに周囲と打ち解けて、馴染んでいる気がするんです。いつしか、そこにいるのが当たり前って風になっていく。
でも僕は違うんです。
どこに行っても、何をしても、いつも浮いてしまうんです。常に悪目立ちしてしまう。「あんたのこと忘れる人間なんていると思う?」高校の卒業式で、当時好きだった女の子がツーショットの写真を撮りながら、まるでため息つくように僕に言いました。「人に迷惑ばっかかけて、かき乱して」その子とは結局付き合えませんでした! 何故なら! 僕はいじめられッ子だったから!
「有名になるんでしょ? 絶対有名になってよ。で自慢させてよ。じゃないと、奥山の青春、高校生活、全部、ウソだよ。何のために生きてんのか、わかんないよ」
いつだって……今だってずっともっと、なんで生きてんのかわかんないよ僕は!
何の話をしてるのかって?
この、この、連載の話ですよ!!
連載が始まってはや6カ月がたちましたが、messyでの僕のコラムの浮きっぷりたるや尋常ではありません。
それだけでなく、コメント欄の荒れっぷり、僕の叩かれっぷりたるや、もう……!
酷いことになっているんですよ!!
振り返ってみれば連載当初より、多くの方々から「働け」と言われてきました。でも働いたら働いで叩かれるじゃないですか! そして「ひねくれすぎていて全然理解不能」「いつまで続くの」「コラムの端々に人をバカにした態度が表れてる」やらなんやらと批判コメント罵詈雑言の嵐が!!
……現実でも嫌われ者だと、ネットでも嫌われて人気者になれないんでしょうか?
いや、しかし……そんなことはないでしょう?
学校では人気がなくても、ネット界では人気者、そういう人だってたくさんいます。いますよね? そいつらと僕、一体何が違うっていうんだ……?
僕だって、人気者になりたいんです……。
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