「web求人は雑魚しか来ません。東京のキラキラした雰囲気に憧れて、地方から上京してきた若くてカワイイ女性を引っかけるほうがいいですね。ハマりやすい子は、上昇志向の強さがポイントです」
また、ばびろんまつこは一回のデートにつき3~5万の報酬を得、複数の男性から指名されていたというが、同氏に言わせれば「この謝礼レベルでやっているのは、人気の低い子。中の下ですね。一回わずか30分のデートで10万円の謝礼をもらう女性会員もたくさんいますよ。ばびろんさんには、愛人稼業は合わなかったのかもしれませんね」。
一回10万円のデートが、月に20回あれば月収200万円。しかも所得申告なしの非課税だ。先日、コカインの使用・所持で逮捕されたタレントの高部あい(27)にも、「月80万円で愛人生活をしていた」との報道があった。確かに20代~30代の一時期は、その生活でもやっていけるだろう。だがお手当てをくれる男性が亡くなったり、関係が切れたりすれば愛人生活は突然終わりを迎える。女性の年齢が上がっていくにつれて、次の顧客も見つかりにくくなるのではないか。そうしたリスクをどう捉えるか。
「ビジネス感覚の優れている愛人女性は、ほとんどが男性からの援助を受けて起業しますね。そもそも、愛人を囲いたがるような富裕層の男性というのは、表に出ない金持ちです。どういうことかというと、脱税とか収賄とか、ブラックな側面を持つビジネスマンは税金逃れに腐心しているので、愛人女性に支払うお金を経費ということにしたい。だから彼女たちに『君も起業しなよ。お金なら援助してあげるよ』と持ちかける。あるいは子会社をつくってお飾りの取締役に据えたりとかね。愛人も税金対策ということです。かつてキャバ嬢雑誌でトップに君臨していたナンバーワンキャバ嬢のAなんか、キャバ嬢から専属の愛人になり、ビジネスを始めた典型例」
だがもちろん、どんな女性でも安易に稼げる世界ではない。騙し騙されることも日常茶飯事だし、同氏いわく「ヤられて終わるだけ」のパターンもある。事件に巻き込まれる可能性もある……が、これは一般的な男女関係でもある話だろう。痴情のもつれ、で処理される類のものだ。
地道に稼ぐのが一番だとは言わないし、愛人生活を送る女性が悪いとも思わないが、最終的に自分の人生をどう進めたいか、決定権を持つのは自分だけである。その権利を他人に奪われるような関係だけは、築いてはならない。それゆえ、個人的には、「愛人生活」の魅力よりも、無数の落とし穴を警戒する気持ちが先に立つ。身の丈に合わない生活に憧れるのは自由だが、くれぐれも正気を失わないよう。
(下戸山うさこ)
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