
仕事の効率だけじゃなく、生き方も変わる? Photo by Justin See from Flickr
来年の手帳が、店頭に並ぶ季節になりました。多くの手帳はスケジュールを管理するという目的のために作られていると思いますが、最近では〈夢をかなえるため〉や〈運を引き寄せるため〉のスピ系手帳が続々と登場しています。私の今年1年を振り返ると、見通しの甘さから仕事が遅れに遅れ、ひたすら「ひい、原稿終わらねえ……!」と頭を抱え続けていた冷や汗イヤーでした。来年はもう少し、心落ち着いた豊かな1年にしたいものですが、そんな願いにスピ手帳は役立つでしょうか? まずは数あるスピ系手帳の中から、目にとまった4冊を検討してみたいと思います。
ポノりたい人たちに
まず1冊目は、格調高く、ハワイの伝統的な癒し系スピを実践できる手帳『毎日を幸せにする ホ・オポノポノ手帳2016』(イハレアカラ・ヒューレン・カマイリ・ラファエロヴィッチ/KADOKAWA)です。
ホ・オポノポノとは古くからハワイに伝わる問題解決法。潜在意識の中の記憶が思うように生きられない原因となっているので、それを浄化するために〈クリーニング〉を行いましょうというもので、〈本当の自分を生きよう〉〈内なるものの記憶を浄化して、再生しよう〉という提案です。作家のよしもとばななや、冷えとりの女王・服部みれいもホ・オポノポノの実践者で、度々クリーニングキメたった的なノリで「ポノる」と連呼しているので、その界隈ではすでに有名でしょう。
手帳の構成は、頭に月間スケジュールが12か月分まとまり、それに続き、1日ごとの時間軸スケジュールとフリースペース。そこへホ・オポノポノの格言が4Pごとに登場し、巻末には約30ページの〈ホ・オポノポノガイド〉が掲載されています。
ユニークなのは、時間軸スケジュールの下に〈今日のクリーニング〉なるメモがついていること。ちぎって本体と切り離せるので、いらん記憶を書き込んでは捨て、どんどんきれいにお掃除しましょうというクリーニングの儀式のようですが、うっかり心の叫びを書きなぐり、後から見直した時に「恥ずかし過ぎて死ねる!」という悲劇が避けられる、安心設計だな~。実は私は今までホ・オポノポノに全く興味がなかったのに、この作業やりたさに、うっかりポノはじめしてしまいそう。
巻末ポノ情報はコンパクトで、手帳そのもののレイアウトはスッキリ。ノーマルな手帳としても使いやすそうで、好感度、高し。
超余談ですが、ホ・オポノポノではウニヒピリという内なる存在が本音を語るという物語になっていますが、これが子宮教の言うところの〈子宮の声〉の聞き方そっくりなんですよね。改めて、子宮教のオリジナリティのなさを再確認できます。