「あそこがトロピカルな匂いになる石けん」を買う女たち、そして、「あそこのリアルな匂いがする香水」を買う男たち――。お手入れしたらしたで“ビッチ”扱いされ、お手入れしないならしないで“だらしない女”扱いされる不思議なパーツ、まんこ。人類がまんこに加えてきた、美白・脱毛・整形・装飾などなどの“まんこカスタマイズ”の歴史をふりかえる連載、今回は「匂い」のお話です。(連載・全10回予定)
自分の性器の匂いについて、考えたことはありますか?
「あなたのまんこはどんな匂い?」
こんな率直な質問を、女性たちに投げかけた戯曲がありました。その名も「ヴァギナ・モノローグス(おまんこのひとりごと)」。実在する女性たち数百人が、彼女たちの女性器について語ったことを、アメリカのパフォーマーであるイヴ・エンスラー(http://www.eveensler.org/)が舞台作品としてまとめあげたものです(messyでも過去にろくでなし子さんが取り上げられています)。
この「ヴァギナ・モノローグス」(1)によれば、「あなたのまんこはどんな匂い?」という質問に、まんこの持ち主たちはこんな風に答えています。
「大地」
「湿った生ゴミ」
「神」
「深淵」
「スウィートジンジャー」
「汗」
「私自身」
「場合による」
「無臭、って言われました」
「私の夫の顔の匂い」
さて、あなたはまんこの持ち主でしょうか。そうであっても、そうでなくても、自分の性器の匂いについて、考えたことはありますか?
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