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バレンタインチョコよこせ、息子を泥棒呼ばわり…しゃしゃりでてくる子供の「親」たち

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Photo by Giuseppe Milo from Flickr

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 子供が成長するにつれ、保護者が一度は頭を悩ませるのが子供同士のトラブルだ。特定の子とケンカをした、いじめられているかもしれない、ストーカーされているのでは……子供の年齢やトラブル内容によっては、親が出ることなく解決させることも可能かもしれないが、子供だけでは手に負えない場合もある。子供への現状聞き取りをしても、味方になってくれる親に対して嘘を言っている可能性があり、一方の話だけで鵜呑みにする事はできない。刑事並みの高度な問題解決能力が求められ、親というのもなかなかスリリングな職業だ。とりわけ、トラブル相手の親が乗り込んできた場合はどうすればいいのか? 今回はそんな難しい子供同士のトラブルについて紹介したい。

去年のバレンタインデーのことでもめています。

 トピ主は小学4年生の娘を持つ主婦(年齢不詳)。トピタイトルが間違っているのだが、今年2月のバレンタインデーのことで娘とそのお友達が揉めているという。

 トピ主娘(M)は小3のバレンタインに、幼稚園の頃から好きなAくんと、小1からの同級生Bくんの2人にチョコレートをあげた。ところが今年の夏休み、Cくんのお母さんから「CくんがMちゃんのチョコを欲しがっているので、Aくんたちにあげたものと同じチョコを作って欲しい」と電話がきたのだ。Cくん母は「CくんはAくんBくんと同じサッカーチームに所属していて仲がよく、Mちゃんとも遊んだことがある」とも言っているが、トピ主親子とCくん親子とはまったく面識もないのにである。もうこの時点で怖いっ!

 まあ当然ながら「あれは娘が普段から仲良くしてもらっているお礼としてあげたもの」と断った。でもどうして面識のないトピ主の電話番号をCくんママが知っているのか? AくんBくんのママたちに連絡を取ったところ、BくんのママのところにCくんママから連絡が来て「トピ主と連絡をとりたいが電話できない」「Mちゃんとは時々遊ぶ仲で、至急話さなければならないことがある」などと言われ、教えてしまったという。もちろん面識はないのでCくんママは嘘をついてトピ主の電話番号をゲットしたわけだ。

 さて、それからというもの、Cくんママからの“チョコをくれ”という催促電話が頻繁にかかってくるようになってしまった。Mちゃんも「Cくんのことはまったく知らない」と言っているのに、Cくんママの口ぶりからは「CくんのほうはMちゃんと友達と思っている」フシが感じられる。催促は11月時点でまだ継続しており、行事で学校に行ったときに直接「いつ頃もらえるのか」と言われたりもした。Cくん母子、もうほんと怖いんですけど……。

 もちろんトピ主は「今さら言われても」という感じで断っているようだが、Cくんお母さんには迷惑がっていることが伝わらない。この一件でCくんという同級生の存在を認識したMちゃんは、「どこにでもCくんがニヤニヤしながらついてくる」とトピ主に報告。「学校でも外でも、なるべく接触しないようにしているそうですが、昼休みに校庭で遊んでいるときなどに、少し離れたところから、娘のことをニヤニヤしながら見ているそうです」え、Cくんキモチワルイ。そんなCくん親子にトピ主はどう接したらよいか? という相談だ。難易度高いっ!!!

 この問題が勃発してから、かねてより仲のよいAくんBくんママには相談をしており、両名から協力を得た。Aくんママは、サッカーの試合で会った際、Cくんママに“チョコの催促と、CくんがMちゃんにつきまとうのをやめるよう”に言ってくれたのだが、まったく話がかみ合わなかったという。またAくんから聞いた話だと、MちゃんはCくんのことで多くの児童にからからかわれており、小さくなって過ごしているというのだ。これを聞いてトピ主はCくんママに電話をして、再度きっぱり断った。ところが……

「友達になる前のバレンタインのチョコを、今欲しがるのはいけないこと?」
「息子はおとなしいので、少し強引にいかないと相手にわかってもらえない」
「Mちゃんも、本当は男子に好意を示してもらって、嬉しいんじゃない?」
「上から目線で苛めないで」

 こんな風に反論されてしまった!

 やはりこういった驚くべき頼み事をしてくる人物は、きっぱり断っても難しいのか……。バレンタインデー(しかも今年2月の!)の話がいつしか大きくなり、結局舞台は学校へ。先生に相談し、教頭先生や双方の担任、トピ主、Cさんとで面談が開かれることになった。

 いよいよ面談当日。娘をママ友に預け、気合いを入れて担任と応接室に出向くと、校長、教頭、CくんママとCくんパパ、Cくんの担任、管理職の先生がいた。なんかCくんパパまで来ちゃってるよ。

「この段階で、私はものすごく緊張してしまいました。思っていたよりも人数が多かった上に、Cさんのご主人までいたからです。このとき、すでにCさんのご主人は戦闘モード準備万端の様子で、私はアウェイで戦うんだと思いました」

 がんばれ~~!!

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ブログウォッチャー京子

インスタウォッチが日課の子持ちライター。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています

@watcherkyoko