私は直接的な表現でセックスに誘う男性のことは嫌いではありません。お酒が入っている状況であれば、高確率でその後ラブホに行く打ち合わせをし始めるでしょう。しかし、シュンくんはその前に「お酒を飲むと不能になる」ことを打ち明けています。ということは、居酒屋を出てラブホに行ったとしても、セックスというか挿入できずに終わることが予想されます。
ラブホに行ってから男性が「ごめん、今日はちょっと……」と勃たないことがわかり、挿入できないのと、はなから挿入ナシとわかりきった上でラブホに行くのとでは、事前のテンションに大きな差が出ます。そもそも私は挿入が好きなので、それナシのセックスだったらしなくてもいい、とすら思ってしまいます。なのでシュンくんとのラブホ行きには全く乗り気にはなれません。
失礼かな……? と思いつつも、「でもさっき飲むと勃たなくなるって言ってたじゃん。ラブホ行ってもできないでしょ?」とシュンくんに伝え、拒否の姿勢を示しましたが、彼は「いや、でも実際してみないとわからないよ?」と粘ります。
「いやいや、あんた『飲むと絶対勃たない』言うてたやんけ!」と心の中でツッコみながら、「ラブホ行ってもできなかったら、私もシュンくんも残念な気持ちになるでしょ?」となんとかなだめる方向で話を進めました。しかし彼は「ロリルミちゃんが上目遣いでフェラしてくれたら勃つと思う!」「パイズリしてくれたら勃つはず!」と、いつのまにか自分の勃起のために私がいろいろとご奉仕する予定を組んでいます。もしセックスするとしても、上目遣いでのフェラとかパイズリはしないよ。何なんだコイツ……。
シュンくんとしては、自分からセックスに誘った手前、引き下がれなくなったのかもしれませんが、私はなんだか悲しい気持ちになりました。そんなにセックスしたいなら、わざわざ「酔うと勃たない」なんて言う必要なかったのでは……? なぜ最大のウィークポイントを暴露した? すべてが酔った勢いでの言動だったとしても、お酒の席で「酔うと勃たない→でも君とセックスしたい」の流れは「じゃあ、ラブホ行こう」という気にはさせません。もしこれが、「パイズリしてくれたら勃つかも!」ではなく、「勃たないかもしれないけど、クンニし続けるよ!」なら、まだラブホに行こうという気になっていたかもしれません。
結局、シュンくんの「ヤリたい」連呼が止まらなかったので、一軒目の居酒屋で解散することにしました。これ以上、「ヤリたい!」「でも勃たないでしょ?」のやりとりを続けても意味がありません。彼は一体、何がしたかったんだろう。残念ながら、シュンくんとは飲み友達になれなそうです……。
(Lollipop-Rumiko)
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