
ドールから、ロボットへ。「リアルドール」販売サイト
こんなこといいな、できたらいいな♪ というのは子どもらしい無邪気な歌のようでいて、おとなの世界でも科学や技術を進化させる最大のモチベーションとなります。ノーベル賞の栄光に輝く立派な研究だけでなく、アダルトグッズ開発もこの例にもれず、「ピストンするバイブがあったらいいな♪」「オナホールを電動にして、ペニスをぐいぐい吸引できたらいいな♪」という、人々の飽くなき欲望に応えながら進化を遂げてきました。150年ほど前、江戸時代のオモチャが、水牛の角やクジラの骨を削ったものだったことを考えると、スゴい進歩。江戸の人たちがいまのグッズを見たら、びっくりぽんです。
このジャンルにおける人類究極の夢といえば、「セックスロボット」になるのでしょうか。SFチックな夢物語とばかり思っていたら、先日、英国メディアで「セックス用ロボットがまもなく現実のものに、実現に向けた課題とは?」と題し、AI(人工知能)を搭載したセックス用ロボットの実現が迫りつつあるという記事が掲載されたのだとか。ここでいう「セックスロボット」とは、いわゆるドール的なものではなく、
・ユーザーの視線に応じて目を動かしたり、表情に反応したり、ユーザーが好む行動を自ら取る
・ユーザーが最も好ましく感じる体勢や力の強さを学習する
・性行為中にいくつかの質問をし、人間のセックスパートナーと同じように感情的な行為も行う
……そんな能力を備えてた、「人形でも器具でもなく、はるかに複雑で将来性のあるもの」がイメージされているようです。
男性がロボットで興奮する理由
ラブグッズ(ここまでのロボットをラブグッズといっていいのか、はさておき)の世界はジェンダーバイアスが強く、男性向けグッズのほうが進化のスピードが速いです。たとえば「VR(バーチャルリアリティ)」を体験できる商品はちらほら見られるようになりましたが、すべて男性向けです。仮想現実世界に女性を映し出し、オナホールを動かせばそれと連動してその女性がエロティックな反応するとか。エロゲやAVの盛り上がりに合わせて(たとえば男優がイクとき)、オナホールが激しく動いて射精に導いてくれるとか。「なんで女性向けは開発されないのかなぁ」と物足りない思いが私のなかにあります。自分がそれを使いたいかどうかは別として。
そもそもドールの世界もほとんどが男性向け。「オリエント工業」の精巧なラブドールは世界的にも有名ですが、男性向けオンリーです。記事中に米国のドールブランド(トップ画像)が紹介されていましたが、男性向けは人種にバラエティのある商品が何体も用意されているのに比べ、女性向け(つまり男性のドール)は一体のみでした。

オリエント工業HP
とはいえ、これはいたしかたないことでもあります。男性向けのドールというのは、極端なことをいうと穴があいていればいいのです。自分で腰を動かして射精を目指しますから。でも女性の場合は、じっとしているだけのお人形では得られる快感は乏しいものとなります。騎乗位で動けばいいというかもしれませんが、それだけだと飽きますもんね。
でも、ここで取り上げられているのはロボットです。「人間のようになめらかな動きをする」のであれば、女性向けでこそ、その真価を発揮できそうなものですが、そうはならないのですね。
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