昨年夏には渡部と中谷が所属していた大手芸能事務所から中谷のみが独立するという一件があった。中谷の独立理由のひとつに「渡部に結婚を拒否されたため」ともいわれているが、10年以上の時間を夫婦のように生活していた(実際、同棲であった)彼らは内縁関係、つまり事実婚と言ってもいい状態だった。しかしもし中谷が結婚という形にこだわりたかったとすれば、離婚を経験し自身を「結婚に向いていない」と見る渡部の間で溝が深まったのかもしれない。また、渡部の浮気報道は以前からちょくちょくあり、女性関係が派手であることに、交際相手として耐え切れなくなったとも考えられる。いずれにせよ、理由はただひとつではないだろう。複数の要因が絡み合い、別れを選ぶしかなくなった経験は、誰しもあるのではないか。
不可解なのは、中谷とは頑なに籍を入れなかった渡部が、昨年秋から交際をスタートした新恋人とはすでに結婚を視野に入れているということだ。一部報道によれば、新恋人は渡部と同じくバツイチ子持ちで「今後子供を作る気はない」という考えが一致しているらしい。中谷がどのような家族計画を抱いていたかはわからないが、そこが一致しない相手と人生をともにすることは難しい。逆に、そこがぴったり合う相手となら、とんとん拍子にいくものなのかもしれない。
今回の渡部新恋人報道で、中谷美紀が一方的に「男に捨てられたかわいそうな女性」扱いされていることもおかしい。彼女が「結婚観の合わない恋人に自ら見切りをつけた」と考えることもできるのに、被害者呼ばわりされて気の毒がられるのは、当人も本意でないのではないか。彼女は渡部の保護下にいたわけではなく、自立したひとりの大人なのであるから。
長年交際していたカップルが破局するとき、男性は「女性の貴重な時間を奪った悪者」にされることが多く、「責任とって結婚しろ!」などと言われることもある。しかし、その貴重な時間を使って交際していたのは女性の意思でもあり、男性側が女性を「騙して」交際していたならともかく、責任を男性だけに押し付けるのは道理に合わない。長年付き合っているからといって、「絶対に別れてはならない」なんて縛りはないのだ。中谷が被害者として扱われるのも、渡部が加害者として批判されるのもおかしな話である。
(ルイコスタ松岡)
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