さすが古都・奈良県。女性の活躍も、川柳で応援
奈良県では、
・女性の活躍を目指した意見交換会
・起業している、目指している女性の交流会
・各種相談窓口の紹介
などを行なっています。他の県でもみられる取り組みです。
こうした取り組みは必要ですので、最低限どの県でも行なって欲しいと思いますが、さらに奈良県らしい取り組みもあります。それが、「男女共同参画川柳コンテスト」です。渋い! 調べてみると、青森県や愛知県豊田市など、いくつかの自治体も川柳コンテストを行なっているようです。ほとんどの県でおしゃれなキャッチコピーを作っている中、奈良県のような川柳は渋くて、面白ですね。加えて、川柳に応募しているのは恐らくご年配の方が多いでしょう。女性が働くことへの理解があまり進んでいないように感じられるご年配の方が目にする機会を作ることは、社会を変えていく上で効果的なのかもしれません。
ちなみに、最優秀賞は滋賀県にお住まいの「琵琶ちゃんさん」の作品です。
「育休を取ってひと皮むける部下」
あまりにもメッセージ性が強すぎて、俳句としては面白みに欠けている印象ですし、「奈良県の川柳コンテストに滋賀県の方が最優秀賞を取っていることも突っ込みどころがありますが、それでも川柳というアイディアは個人的には面白いです。伊藤園のお茶を買った時、無意識でラベルに書かれた俳句を読んでしまう経験は誰にでもあるでしょうし、「女性の活躍を推進する」という固い、真面目なテーマも川柳ですと、肩肘じ張らずに読めて良いですね。
僕が好きだった作品は、
「かっこいい男子トイレにベビー台」
「参観日今日は私がいやオレが」
「家事育児手伝うパパにいいね!する」
です。その場面が目に浮かび、ほっこりします。日本は男性の家事育児負担率が先進国の中でも低いことが有名です。女性が活躍するためには、男性が家事育児を負担することは必須。そうした状況をこの川柳は示しています。この川柳が「女性活躍」を推進する力がどの程度あるのかは不明ですが、これをきっかけに企業の意識が高まるのだとしたら、これはこれでありなのかもしれません……?
<奈良県まとめ>
総合評価 ○
女性目線 ○
お役立ち度 ○
デザイン性 ○
・コメント
取り組み自体は至って普通ですが、川柳は面白いです。