
『フラジャイル』公式HPより
常に注目されてきた日本テレビとフジテレビによる「水10ドラマ対決」で、波乱が起きた! 水曜夜10時~のドラマ放送枠である「水10対決」、最後の最後にして、8連敗中だったフジが奇跡の逆転勝利を飾ったのだ。
3月16日、日本テレビ系『ヒガンバナ~警視庁捜査七課』(堀北真希主演)と、フジテレビ系『フラジャイル』(TOKIO・長瀬智也主演)がともに最終回(どちらも第10話)を迎えた。
弾き出された視聴率は、『ヒガンバナ』が自己ワーストの7.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。逆に、『フラジャイル』は全話中2番目に高い10.5%をマークし、2.6ポイントの大差がついた。
第9話を終えた時点の全話平均視聴率は、『ヒガンバナ』が9.8%で、『フラジャイル』の9.68%をわずかに上回っていた。ところが、最終回で大きな差がついたため、『ヒガンバナ』は平均9.62%、『フラジャイル』は平均9.76%となり、0.14ポイントの僅差ながら、『フラジャイル』が逆転勝利を収めたのである。
フジは2014年1月期以降、「水10対決」で8連敗を喫していたが、これにより、13年10月期に、フジ『リーガルハイ』第2シリーズ(堺雅人主演/平均18.4%)が、日テレ『ダンダリン 労働基準監督官』(竹内結子主演/平均7.5%)に圧勝して以来、9期ぶりの勝利となった。
日テレにとって、「水10ドラマ」は好視聴率を獲得し続けてきた看板枠。にもかかわらず、フジに敗れた上、『ダンダリン』以来、9期ぶりに平均視聴率1ケタ台に終わる屈辱を味わうハメとなった。
来たる4月期の日テレ「水10ドラマ」は、嵐・大野智主演で、NHK朝ドラ『あさが来た』でブレイクした波瑠がヒロインを務める、『世界一難しい恋』。大野と波瑠の強力コンビで臨むことで、高視聴率を狙っており、フジを完膚なきまでに叩きつぶしたいところだろう。
一方のフジは「水10対決」で惨敗が続いたことから、今期限りで「水10ドラマ」枠を廃止。4月期からはバラエティー枠に変更され、新番組『モシモノふたり~タレントが“おためし同居生活”してみました~』がスタートする。全国ネットのバラエティーでは初のレギュラーMCとなる小泉孝太郎とバナナマンがコンビを結成。同番組は、芸能人の未婚男女一組が、ひとつ屋根の下で“おためし同居生活”をし、その模様を、スタジオでMCたちが見守りながらトークを繰り広げていく。この内容は同局の『テラスハウス』を模倣したように感じられ、新鮮さに欠けることもあり、不安がある。この変更は吉と出るか凶と出るか。
(森田英雄)