なぜフジテレビに芸能人二世が多いのか。まず、フジテレビは入社式に親が出席する伝統がある。素性を隠していても入社式に芸能人の親が現れることでバレてしまう。さらに、フジサンケイグループは、ラジオ、音楽事業、出版などエンタメ全般を取り扱っている。有名芸能人とのコネクションは何かと重要となるのだろう。
「フジテレビにいるのは芸能人の息子ばかりではありません。専務取締役を務める遠藤龍之介は、作家遠藤周作の一人息子です」(放送業界関係者)
他局でも「コネ入社」は当たり前になっている。みのもんたは、長男がTBS、次男が日テレにコネ入社した(次男は不祥事で解雇)。郷ひろみと二谷友里恵の元夫妻も、長女が日テレ、次女がテレ朝勤務だ。日テレの『ズームイン朝』で長く活躍したフリーアナウンサー・福留功男の娘は日テレ社員だし、俳優・渡瀬恒彦の息子はTBSディレクター。
テレビ不況が叫ばれながらも、キー局ならば20代で年収1000万超えは当たり前の世界。ただし管理部なら良いが現場では「朝から翌朝まで」というほどの激務が当然のようにまかりとおり、長時間労働を余儀なくされるヤバイ業界でもある。それでも我が子には、自分の職場でもあるテレビ業界で、高給サラリーマンの道を歩ませたいという親心なのだろうか。
(文=平田宏利)
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