
藤原紀香公式ブログより
14日から熊本、大分両県を中心に相次いでいる大きな地震。19日夕方~夜にも熊本地方で震度5強と5弱の地震が発生した。気象庁は20日、「まだ収束の気配が見えない」と発表、強い余震への注意を呼びかけている。この地震に関連して、芸能界でも多くのタレントが被災地への物資や寄付を送ったと表明、SNSでも被災者に向け励ましの言葉を綴っているが、余計な一言や写真を添えてしまいバッシングに発展するケースも後を絶たない。
中でもそれが目立つのは、先日片岡愛之助と再婚したばかりの藤原紀香だ。批判の的となっているのは、4月16日にUPした「どうか どうか…」という藤原のブログ記事だ。熊本の地震災害について綴った内容だが、「火の国の神様、どうかどうか もうやめてください。お願いします」という一文が問題視され、「地震を神様からの天罰のように書くなんて被災地に失礼すぎる」「ふざけてるのか?」と集中的に非難されている。すぐにこの軽率な一文は当該記事から削除され、その後も紀香はブログ更新を続けているが、「多忙で80分しか寝てない」等と書いたことも含めてバッシングは止まない。
確かに紀香の「火の国の神様~」という一文はおかしいものだったが、彼女が熊本・大分で被災した人々を軽んじていることではないように思う。というのも、地震発生後、比較的早い段階で紀香は支援の物資を被災地区ごとに送っており、紗栄子のようにいくら振り込んだかの金額は明確にしていないが義援金も振り込んだという。ブログの文面は「自分に酔っている」ように見えるとしても、彼女はすぐに行動している。それを見ないフリして、失言について鬼の首をとったように攻撃するのはおかしいのではないか。
なにしろ「紀香といえばチャリティー、チャリティーといえば紀香」というほど、彼女はボランティア精神を前面に出し芸能活動をしてきた。NPO法人『Smile Please☆藤原紀香 世界子ども基金』を立ち上げ、2005年からカンボジア、09年からベトナムでも子供たちへの金銭的な支援をおこなっている。にもかかわらず、それすら「金持ちなんだからチャリティーやって当たり前」「偉そうにするな」と中傷を受けもする。芸能人としての藤原紀香の仕事ぶりや表現を嫌いであるにしても、こうした局面でまで彼女に批判を向けることを恥ずかしいとは思わないものだろうか。
彼女に限らず、熊本地震発生直後から、芸能人のSNS投稿ひとつひとつが「不謹慎」「更新するな」とバッシング対象にされている。一般人のブログと比べれば格段に閲覧数が多く影響力も大きい彼らが、被災地への応援メッセージや、支援情報を届けることは、有意義でこそあれ不謹慎ではない。いちいち攻撃的な書き込みをする読者のほうこそ不謹慎な行動を慎むべきである。
(清水美早紀)