その4 パワーストーンセラピスト
資格商法定番中の定番である、カジュアルなノリの通信講座にもスピ系資格がありました。内面世界へのめりこみそうなパワーストーン愛用者のニーズに、ぴったりなシステムで、よろしいのではないでしょうか。しかし世の中には〈セラピスト〉なる肩書があふれ返っていますが、こんなに簡単に名乗れてしまっていいんかい。
心理系はさすがに国もヤバいと思ったのか、昨年9月に衆議院本会議で「公認心理師法」なる国家資格を設けることが可決され、来年度に施行予定という話ですね。前出の子宮系女子・田中みっち氏も過去のカウンセリング数をウリにしているようですが、今後メンタルケアも含むセラピストなどに出会ったら、きちんとした国家資格を持っているかどうかで見極めていくのも大切なポイントになってきそうです。
【認定資格の詳細】
“パワーストーンセラピストとして必要な、パワーストーンの基本・応用知識、幅広いテクニックや相談者の悩みを聴くカウンセリング技術を学べる本格講座。わかりやすい丁寧な解説の入ったテキストはもちろん、DVDでは相談者の悩みに応じたパワーストーンアクセサリーの製作テクニックをカルチャースクール以上のわかりやすさで身に付けることができます”(HPより引用)
【料金】
DVDや冊子、制作キット、工具などが一式セットになった教材費込で5万7,000円。※計8回の添削問題を提出する。
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このほか、日本アニマルコミュニケーション協会認定・アニマルコミュニケーター、日本前世心理療法協会認定・瞑想修法師、ワンネスインスティテュート認定・過去世回帰療法セラピストなど、摩訶不思議な資格はざっくざく。
〈資格マニア〉という存在もあることですし、達成感や自己承認欲求が満たされればOKというなら問題ありません。しかし資格を引っ提げて活躍したい! と思うのなら、信頼度の高い国家資格、もしくは民間資格でも公的な権威を発揮する伝統の世界で資格を取るのが無難でしょう。ちょっとニッチな知識を仕入れれば誰もが布教者になれるような、やたら高額なトンデモ認定資格は、活躍どころか持っていたことが黒歴史になりそうです。
(謎物件ウォッチャー・山田ノジル)