今クールのドラマ『私 結婚できないんじゃなくて、しないんです』(TBS系列)が面白い。
中谷美紀さんが、恋に不器用なエリート美容皮膚科医の橘みやび(39)を好演している。そして、そのみやびにドSな恋愛指南をする謎の料理人、十倉誠司を藤木直人さんが演じ、これまた良い味を出している。
恋愛エピソードと、目からウロコの恋愛テクニックが絡み合って織りなすストーリーは、笑えるラブコメでありつつ、毎回、共感と、「なるほど」感と、切なさに悶絶する。
特に主人公みやびが婚活パーティーに行く第4話。私は感情移入するあまり、途中で具合が悪くなるかと思った。
・プロフィールの職業欄はぼやかす(医師と書くと男性が引くから)
・男性医師から気に入られたのに、みやびが自分より稼ぐ同業者とわかった途端に手のひらを返され、悪態をつかれる
……あるある過ぎる。
そして、パーティーのあと藤木直人の店で愚痴るみやびのセリフが、痛いくらい心に刺さった。
「なんで同じ仕事してて、男だとハイスペックでモテ男子、女だと身分隠して自分捨てて、釣られ待ちのルアーにならなきゃいけないわけ? 不公平じゃないそんなの。(中略)医学部入って21年、積み上げてきたのコツコツと!(中略)でもその努力を隠さなきゃいけない。男の人がどう思うか、いちいち気にしなきゃいけない」
もうテレビを指差しながら「ほんっとそれ!」と叫んだ。まじです。