地震発生後にすぐ多額の寄付をし、一度だけでなく二度も現地を訪れ、差し入れや炊き出しなどの行動に出ている紗栄子の行為に、批判するようなポイントはない。タレントがやってくるということが、避難生活に喜びを与えることにもなるはずだ。それを写真でUPすることを「あざとい」「売名」と見る向きもあるのだろうが、毎日何度もインスタなどSNSを更新する彼女に、被災地訪問や寄付に限っては明かさず沈黙していろというのもおかしな話。また、紗栄子の出身地は宮崎県宮崎市であり、一時期は宮崎と東京を往復する生活を送っていた。出身地に近い土地での災害が気がかりでないはずはない。
こうした災害が発生すると、寄付や訪問を巡って“売名行為”などという批判があがることや、そうした批判があがっているという記事が出回るのは無意味なことだ。たとえ純粋に応援したい気持ちからの行動であっても、そのように叩かれてしまうため、むしろそのような行動がイメージアップでなくイメージダウンに繋がりかねないとしてタレントが萎縮してしまうとしたら、残念なことだ。これまでさまざまなバッシングに晒されてきた紗栄子は、震災後にアクションを起こすことでそうした批判を受けることも想像していただろう。だがそんなことは関係ないとばかりに行動に移したうえ、堂々インスタも更新。この強さは見習いたい。
東日本大震災後にスケールの大きな被災地支援で注目を浴びた杉良太郎(71)はインタビューで、自身の行動が偽善で売名ではないかと言われるのではと問われて「ああ、偽善で売名ですよ。偽善のために今まで数十億を自腹で使ってきたんです。私のことをそういうふうにおっしゃる方々もぜひ自腹で数十億出して名前を売ったらいいですよ」と答え、“男前”だと話題になった。紗栄子もすでにこの境地にいるのではないだろうか。ファッション誌『Oggi』(小学館)で、『さえこみち』なる連載ページを持つ紗栄子だが、5月28日発売の同誌では、この寄付公表→バッシングについて意見を表明している。いわく、以前の自分だったら“偽善”と叩かれることに耐えられなかったが、『今の私には発信できる場所があります』『発信することでだれかの背中を少し押せたり、何か問題提起ができることも、今の自分の仕事の存在意義。そう思うと、誹謗中傷は恐くなくなりました』。まさにセレブリティ、ノブレス・オブリージュ!
(ブログウォッチャー京子)
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