恋しかけちゃったんですよ…撮影で
ここまでハメ撮りの怖さを淡々と語ってきた私が言うのもなんですが、先日、ようやく、私もAVでハメ撮りデビューをしました(心の中、スタンディングオーベーションなり!)。来月に発売されるそれが、思っていた以上よりも楽しく、ものすごく興奮したもので……。プライベートとは別物だとわかっていながらも、友人の話には「わかるよ、ハメ撮りっていいよね」なんて共感してしまう部分もあったんです……。
全編ハメ撮り作品っていうのは初めての経験だったので、かなりドキドキしました。もちろん撮影には常にドキドキがつきものだし、していることは同じ“セックス”なのだけど、何だかいつも違ったんです。室内には、いつもいらっしゃる大勢のスタッフさんはおらず、男優さんと二人きり、でも仕事……いろいろと特殊な環境や心情が混ざり合ったのかもしれません。
仕事モードと素の自分との境目を打ち消されるような、一線を越えてしまいそうな、もしかしたら恋してしまうかも、なんていう怖さを、この撮影は私にずっと与え続けたわけです。それがいつもとは違うときめきに繋がったのであれば、毎回ハメ撮りコーナーが欲しくなってしまうよ……(喝)。
私は学生以降きちんとした恋愛をしていないので、この種の撮影はとても照れくさくもありました。お相手となる男性と、セックスをする前に車やホテルで何時間か会話して、「あれ、この人とセックスなんて本当はしないんじゃないかな」っていうところから始まるので、なんか気が抜けちゃうんですよね。でも、気づけばキスをして裸になっていた自分にはっとして。騙されたとか記憶をなくしたとかではない、ある種の喪失感まで与えられるといいますか……。ビジネスだけど、ビジネスではないようなセックスをするわけです。これが学生時代の恋愛を思い出させてくれて、「あぁ、ハメ撮りモノって、職業病になりかけた自分に、きゅんとする気持ちを思い出させてくれるものなのだなあ」と常々感じました。