インタビュー

月1で100分1万5000円の“でぶ専”ホテヘルに通う男「出会い系より…」

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――風俗嬢が店外デートするってすごい。じゃあ、その子が大学に受かって辞めちゃったから、今は指名する子がいないとか?

「う~ん。彼女が俺の前から姿を消した理由があってさ……」

――何があったんですか。

「風俗嬢って、一般的に『金を稼げる』ってイメージでしょ? 彼女はそうでもなくてね。まったく稼いでなかったの。話を聞くとさ、家賃が2万とか3万の、共同便所のボロいアパートに住んでたの。俺からしたら見た目はかわいいし、でぶ専風俗にいるといっても、少しぽっちゃりくらいで、全然でぶじゃないんだよ。だけどね、お店では全然人気が出なかったらしい」

――彼女のことはどのくらい指名し続けたんですか?

「4カ月間くらいかな。でもある時ね、その子から『性病になったかもしれない』って連絡が来たの。その時に『この2カ月くらい、浩二さん以外、お客はとってないから』って言われて。そんなにお客が来ないのかって驚いたけど。『オレの身体は何ともないよ』と言ったら、『そういう人が性病をまき散らしてるのよ!』って怒り出すわけ」

――それで?

「『風俗嬢を診る有名な先生がいるから、台東区の吉原まで一緒に来てほしい』ってんで、俺、吉原まで一緒にいったんだよ。でもその日は、病院の休診日だったの。だから新宿まで戻って、新宿にある病院で調べたのね。そうしたら、ふたりとも特に性病にはかかってなかったの」

――2人はセックスをしてたの?

「ホンバンをしてた。しかもコンドーム無しで。別に強要はしてないし、特別料金とかも払ってないよ」

――彼女は、どんな症状が出たと?

「……『症状』ねぇ。うーん、そういえば、病気のことを聞いた時、どんな症状なのかとか、細かいことをそういえば一切聞かなかった」

――まぁ、病気じゃなくてとりあえずよかった……。その後はどうなったんですか?

「夏になったある日、『そういえば、予備校には通えてるの?』って聞いたんだよ。そしたら『通えてない、授業料を滞納してる』って告白されて。『お店無しで私と遊んでくれない?』って言われたの。お店を通すと、(お客として支払った1万5千円のうち)半分くらいはお店に取られるでしょう。俺はカッコつけちゃってね、『そんな状態だったら貸すよ、出世払いでいいよ』って言っちゃったの。それで、お店を通さないで会ったんだよね」

――いくらぐらいで?

「3万……も渡してないかもなぁ、2万くらいだったかもしれない。お店で1回遊ぶのと、大きく変わらないくらいの額のはずだから。はじめてお店を通さずに会った日、ファミレスで食事をしてる時に、彼女が『今日は生理で(セックスが)できない』、って遠回しに言うんだよね。俺はめちゃめちゃがっかりしたけど、『しょうがないよ。じゃあDVDでも見よう』ってことになって、2人でレンタルビデオ屋に行ったの。ビデオを選んでる時にね、つい、彼女の足を、こう……(なでるように手を動かす)触っちゃったんだよね。そうしたら『何でこういうところで触るの!?』って、逆鱗に触れて」

――人が見てる前では触られたくなかったんでしょうね。

「それでビデオ屋の前で大ゲンカになって。オレもその時、つい『金返せ!』って言っちゃったの。お金は返してくれたよ。はじめてお店抜きであったその日、彼女はそういえば最初からイライラしてた。ビデオ屋で別れてからは、それっきり。恋人でもない男に、大した額でもないお金で恋人ヅラされるのがイヤだったのかもね。お店も、その事件のあとにすぐ辞めていった」

――浩二さんしかお客がいないのは、本当だったのかな?

「たぶん。でも4カ月間に、オレにしか客がいない、って……。相当稼げてないよね。蒼井優みたいな顔立ちで、すごくきれいな子だったんだけどな」

――浩二さんは、自分はどうして風俗に通うんだと思います?

「うーーーーーーん。……オンナが好きなんでしょうね。っていうのはね、俺、『好きになっていい?』とか女の子に聞いちゃうの」

――女の子の反応は?

「『いいよ』っていう人もいるし、『えっ』て困る人もいるし、絶対に『うん』と言わない人もいるし。俺は、キスするとその子を好きになっちゃうんだよ。おかしいよね。だから俺みたいな性格は、ちょっと危ないとは思ってる」

――キスで好意をもつのは、よくあることだと思う。浩二さんの話を聞く限り、女性に一方的に執着してるわけではなさそうだけど。

「うーん」

少し考えこんでから、8本目のタバコの火をつけた浩二は、言葉を選ぶようにして話しだした。

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鈴木えみ

元デリヘル嬢(副業型、関東近郊の中級店)。写真はデリヘル勤務当時の“パネル”として使用していたもの。フリーター、時々ライター。

twitter:@emi_sws