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棒演技とベタベタ演出、突然のエアギター『せいせいするほど、愛してる』は尋常じゃないコントドラマ!!

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『せいせいするほど、愛してる』公式HPより

 7月12日にスタートした夏ドラマ『せいせいするほど、愛してる』(TBS系)。原作は北川みゆき御大の少女マンガだが、東京のキラキラしたエリアでキラキラした人間模様が交差する不倫ドラマに仕上がっている模様だ。90分スペシャルで放送した初回の視聴率は9.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった。

 無難な視聴率はともかくとして、イチ視聴者として「ヤバイドラマが始まってしまった」と度肝を抜かれた。原作が少女漫画なので非現実的(そもそもドラマなんてすべてフィクションだし)なストーリーや偶然の多用はいいとして、あまりにベタベタすぎる演出と登場人物“全員”の棒演技、中でも7年ぶりの民放連ドラ主演、しかも恋愛ドラマは超久々と煽りまくられていた滝沢秀明は「こんなに変な男だったっけ……?」と思わず目をコスってしまうほどだった。

 主演の武井咲は25歳のOL・未亜(ティファニージャパンの広報部勤務)という設定で、友人である大手出版社の文芸編集者・あかり(水沢エレナ)、ファッション誌の表紙を飾るモデル・千明(トリンドル玲奈)と3人で、かなり広く家賃の高そうな部屋(たぶん山手線の内側で3LDK)をシェアしている。お堅い真面目女のあかりと、金持ちのイケメンに目がないヤリマン千明というキャラ設定がまずテンプレすぎてゲンナリ。

 未亜の勤めるティファニー広報部も「仕事出来る」感のある女性社員は皆無で、いわゆる「バカそうなスイーツ(笑)」のイメージを具現化しただけだし、女性部長に至っては外資系の企業でこのパワハラ上司は即解雇だろうと思わせる描かれ方。で、その広報部に、現社長(松平健)の甥で副社長の海里(滝沢秀明)が3カ月間限定の研修を受ける名目でやってくる。もちろん指導担当は未亜。ソッコーで恋の気配。ただし、原作では恋に落ちてから海里が既婚者であることを未亜が知って逡巡するのだが、ドラマ版では最初から既婚者前提で、「不倫なんて絶対ダメよ」と未亜は拒みまくる。まさにダチョウ倶楽部の「押すなよ、絶対押すなよ」パターンで、「ダメよ、いけないわ」と言いながらヤッちゃうわけである。

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