秋の夜長はエロ・カルチャー三昧。独り寝の夜は、痛快バイブ映画がオススメです

　しかもこのバイブレーター、なかなかいい出来っぽいです。DVDのパッケージで主演のマギー・ギレンホールが手にしているものですが、先端の挿入部分が適度な大きさで、ピストンのような動きも絶妙。使ってみたい！

　バイブによって、女性たちが自分を解放していく描写が実に爽快です。「病気を治す」というネガティブな気持ちではなく、快感に目覚め、女性の肉体を持って生まれたことを自ら祝福しようとしている女性たちに拍手を送りたくなりました。このバイブ誕生秘話を中心に、女性の社会進出エピソードあり、ラブコメありで、共感ポイントがいっぱいです。全編とおして、女性讃歌を高らかに歌い上げてくれています。

すいっちん -バイブ新世紀-

男たちにツッコミ必至！　『すいっちん-バイブ新世紀-』

　一方、こちらは日本のバイブレーター事情を掘り下げたドキュメンタリー・ムービーです。

　パッケージにある、民芸品風の男性型人形が、熊を抱えているバイブ「熊ん子」は、日本初の大ヒットバイブ！　以来ずっと日本には“男目線”のバイブしかありませんでした。それを作る男たちへのインタビューは、どこか滑稽。グロテスクな形、安っぽいカラーリング、乱暴な動き……それを「女はこれが好きなはず」とドヤ顔で語る姿と、女性ならではの感性でいまのアダルト業界を牽引する女性たちの凛とした姿の対比が鮮やかです。

　私は男性が作ったバイブを全否定するわけではないんです。そこで培われてきたメカニック系の技術はなくてはならないものですし、まれに面白いものも出てきます。どっちがダメというのではなく、男性の技術力と女性のセンスがうまく組み合わさったら、いいバイブができるんじゃないかなぁと素人ながらに思うんですけど、なかなか難しいようですね。

　来週は、官能小説のニューウェーブをご紹介します！

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