インタビュー

『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』で一躍有名になった女性向け風俗店「レズっ娘クラブ」の苦節10年史 オーナー・御坊氏インタビュー【前編】

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――その、降臨が功を奏したのか……? どれくらいでビジネスとしてまわりはじめました?

御坊:ここ4、5年じゃないですかね。

――それまではどうなさっていたんですか?

御坊:他の仕事もしながらでしたけど、ほんと、両方しんどくなってきたりして、何回も潰れかけてますよ、うちの店は。これ、今やから言えますけど、何年か前、ほんまにムチャクチャやったんです。電気止められたりとか、家賃滞納して、最終的に追い出されたりとか……ははは! 「西日本唯一のレズ風俗だからもっと儲かってるはず」って、税務署からガサが入ったこともあるんですけど、向こうが思っていた利益よりケタがひとつ少なかったみたいです。情けないことにそれだけ儲かっていなかったんですよね。『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』が出てから、レズ風俗が増えているみたいですけど、「そんな甘くないぞ」って思ってます(笑)。

何回も潰れかけた中で、今でもトラウマのエピソードがあって。もともとキャストが非番だったときに、「ホームページの作り方教えたるよ」って言ってたんです。その一環で、キャスト兼スタッフっていうのを入れて、仕事を任してたんです。ある日スタッフ帰った後にパソコン開いたら……「事業計画書」とかいうのが出て来て(笑)。今までのノウハウとかキャスト、ごっそり抜かれそうになってたんですよ。顧客データは渡さなかったんで、よかったですけど。そこからもう、スタッフとか雇ってないですね。

――家賃も払えない、スタッフに裏切られる……そんな辛い時代から抜け出したきっかけは?

御坊:そうですね、いいキャストが入って来てたっていうのと、あと、姉妹店として「レズ鑑賞クラブティアラ」ができたっていうのもあったかな。こちらだと、一部のコースで、男性のお客さんも鑑賞っていう形で利用できるので。要は、風俗を利用することに対して、女性より男性のほうが、壁が低いからだと思いますね。

――女性だって風俗行きたい人はいますよね。

御坊:そこ、書いといてください(笑)

――男性も利用できる姉妹店ができて、やっとビジネスが回り始めて……そのあと、なにか大きい出来事はありましたか?

御坊:お店の半分くらいの売り上げを誇るような人気キャストが辞めたことですね。

その子は3年間いたんですけど、まあ、僕がつけたあだ名は、「告白される率ナンバーワン」(笑)。お店のルール上、告白NGなんですけどね。すごかったです。お泊まりコースで旅行に行ったり、東京に何回も遠征したり。

だから、その子が辞めるってなった時は、お客さんみんなに会えるように、数カ月前に発表したんです。もう、ばーっと予約埋まって。で、辞めた後売り上げがガーンと減って……売り上げの半分を占めてた子やからね。だから「家賃どないしよ……」みたいな。

そう思ってたらそのあと、pixivで、永田カビ先生が「女が女とあれこれできるお店へ行った話」ってウチの店のことをマンガに描いてくださったんです。それが『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』として書籍化したんです。1カ月で4刷のヒットになって。それで、やっとこう……また笑ってしゃべれるようになりました(笑)。

――よかったですね。神は見捨てなかったですね。

御坊:ほんまに。タイミングが。

――鳴かず飛ばずの3、4年間の中で、やめようとは思いませんでしたか?

御坊:「なんのためにやってるんやろう」と思ってましたよね。でも、意地でやってましたね。今も意地ですけど。ハイ。

ー―意地なんですね。

御坊:意地です。立ち上げたからには、レズビアン風俗の中で1番でやりたいなと思って。……まあ、1番でしょうけど(笑)。

もともとビジネスチャンスだと思って仕事として始めたんですけど、蓋を開けたらレズビアンの方だけがお客さんじゃなかったんですよね。最近「お客様アンケート」を取ったら、常連のお客さんのうち「レズビアン」と答えた方がだいたい30%、バイセクシャルと答えた方が40%で、あとはわからないと答えていたんです。思った以上にニーズがあることを知りましたね。

――珍しい「女性向け風俗店」だからこそ、「私が行ってもいいのだろうか」といった不安を抱えている方も多いでしょうし、「レズビアン 風俗」と検索することをためらう人もいると思います。決して怪しいお店じゃないことは読者にも伝わっていると思うので、このあとは「レズっ娘クラブ」の楽しみ方をお聞かせください。

※「レズっ娘クラブ」と「テロファクトリー」のコラボTシャツを読者にプレゼント! 詳細はインタビュー後編にて。

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牧村朝子

1987年生まれ。タレント、文筆家。2013年にフランス人女性と同性婚、現在フランス在住。セクシャリティをテーマに、各種メディアで執筆・出演を行う。将来の夢は「幸せそうな女の子カップルに”レズビアンって何?”って言われること」。

twitter:@makimuuuuuu

ブログ:http://yurikure.girlfriend.jp/yrkr/