そんな中で、ファンが喜びの声をあげているのは、8月15日放送の『ワイドスクランブル』(テレビ朝日系)で、自らの言葉でコメントを述べた大下容子アナウンサー(46)の発言だ。2001年から現在まで、実に15年も『SmaSTATION!!』(テレビ朝日系)で香取と共演する大下アナウンサーの誠実なコメントはたしかに心を打つものがあった。大下アナウンサーは「(解散が発表された14日)昨日、考えるたびに涙が出てしまいました」と一瞬声を詰まらせたあと、「香取さんが決断されたとかというふうに伝えられて、そういう面もあるんでしょうが……」「香取さんは本当にSMAPのことが大好きで、いろんなSMAPのことを考えていたのを存じ上げています」「その香取さんがこの解散という結論を出されたことに、非常に不条理なものを感じます」とコメントしたのだった。前述の「年下組が休止ではなく解散を強く望んだ」という説について、香取と共にずっと仕事をしてきた彼女だからこそ、言っておきたいことがあり、それをメディアで伝えなければとの思いに駆られたものだろう。さらに「(香取は)心で動く方だと思うんです。いま心が動かなくなってしまったのかな」と現在の香取の心境を推測するような発言も。香取の気持ちを慮るコメントはすぐにSMAPファンの間で拡散され、彼女の発言に対して「慎吾がSMAPを愛してることを伝えてくれてありがとう」「大下さんのコメントには励まされました」などの声がネット上ではあふれている。
<心が動かなくなった>と表現された香取だが、15日放送の『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)は、収録時に解散が決定していたわけではないとしても、香取の無表情は視聴者が心配になってしまうほどだった。「ビストロスマップ」のコーナー内では、司会の中居が笑顔をつくり、声を張り、懸命に番組を盛りたてようと努力する中、香取、そして草なぎの能面のような表情は、観ているこちらまで緊張しまうほどに異様なものだった。ある程度の事情を呑みこんでいるのだろうゲストの歌舞伎俳優・片岡愛之助(44)も普段以上に明るく振る舞い、堅い空気をなんとかほぐそうと必死になっている様子が見てとれて、なぜかそんな片岡を「頑張れ」と応援したくなってしまったほどだ。あのような状況で5人の活動を継続していっても、メンバーたちの心労が募ってしまうばかりか、番組スタッフやゲストも気持ちよくはいられない。もちろん視聴者を楽しませる番組づくりなど出来ない。彼らはそこまで追い込まれてしまったのだ。
はたしていま現在、SMAPメンバーはそれぞれなにを思っているのだろうか。稲垣がパーソナリティを務める文化放送ラジオ「稲垣五郎の『STOP THE SMAP』」の8月18日放送内では、稲垣が解散についてコメントすることが発表されている。同番組は9月1日分まで収録済みであるが、ファンのためにあらためて収録したメッセージを番組冒頭で発表するようだ。だが解散以降も全員がジャニーズ事務所に残る、もしくは移籍したとしても芸能活動を存続する意向なのであれば、きっと誰も、今回の騒動の真実を語ることはできないのだろう。少なくとも<女帝>として誤った方向に権力を振るい続けるメリー喜多川氏がジャニーズ事務所を取り仕切っている限りはおそらく不可能だ。