人類がまんこに加えてきた、美白・脱毛・装飾などなどの“まんこカスタマイズ”の歴史をふりかえる連載「まんこカスタマイズAtoZ」。今回は、「小陰唇ストレッチ」のお話です。(連載・全10回予定)
まんこにも、トレンドがあるんです。まんこにスタンダードはないんです。
「小陰唇」……内側の小さいビラビラの正式名称。これで検索すると、どこもかしこも、小さくする手術の話しかしていないのがわかります。大きな花びらも小さな花びらも、それぞれに美しいはずなのに――小さく咲くことがトレンドとされる社会的プレッシャーのもとで、切り落とされた花びらはいったいどれほどになることでしょうか。
小陰唇は、まさに花です。普段は閉じていますが、性的に興奮すると、色鮮やかにふくらんで開きます。そんな小陰唇が大きいのは美しいことだ、と感じる人々もいるのでは? と思って調べたところ……やっぱり、あったんです。
大きいことはいいことだ! アフリカ伝統・小陰唇ストレッチ
ラビア・エロンゲーション――現地語で「ククナ・イミチノ」。ルワンダやコンゴ共和国など、アフリカ中部の国々を中心に行われてきた、小陰唇を大きくするための伝統的手法です(※1, 2)。……というとなんか難しいことするのかと思いますが、具体的にはこんなことをします。
・引っ張る。
・重りをつけておく。
シンプルです。重りはともあれ、引っ張るだけなら簡単にマネできそうですね。この引っ張る手法を、ラビア・ストレッチング……小陰唇ストレッチと呼びます。肌を柔らかくするため、伝統的には薬草を、近年はワセリンを使うこともあるそうです。
この習慣は、西洋の学者たちの記録を頼れば、17世紀ごろにはすでに存在したと考えられます。こちらは、19世紀、南アフリカのコイサン人の女性たちの写真です。

wikipedia Khoisan women with pendulous labia visibleより
古い写真なので少しわかりにくいですが、ちょこん、って花びらをのぞかせているのがおわかりいただけると思います。個人差はありますが、大きさとしては前から見ても見えるくらい大きく、だいたい根元から10センチメートル前後まで育てることを目指しての小陰唇ストレッチが行われてきたそうです。
そもそも、なぜ大きくするのかっていうと……
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