短気集中連載「イクレッスン」

Photo by Mirko Tobias Schäfer from Flickr
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「君って、まるで全身クリトリスだね!」
そんなふうに言われることは、ある意味、女の勲章です。絵的にイメージしちゃうと、ちょっと気持ち悪いかもしれませんが。もちろん超がつくほど敏感って意味ですよ。
さて、集中連載も第3回を数え、自分の、そしてパートナーの身体の仕組みを知れば、イケる確率がぐんぐん上がることがそろそろおわかりいただけたと思います。今回は、男女の感じ方の違いに注目し、全身まるごと敏感になるためのレッスンです。
全身性感帯の超敏感女になってイキまくるための方法のひとつが、いまさらですが「目隠しセックス」です。「なんだよ、ソフトSMのススメかよ!」と思われた方、それはそれで私も好きですが、今回はそういう理由からオススメしているわけではありません。視覚をシャットアウトすること自体が、女性の「イキ」に繋がる、というお話です。
五感、すなわち「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」から入ってくる情報総量のうち、80%は視覚から入ってくると言われています。『人は見た目が9割』(竹内一郎著/新潮新書)なんて本が店頭にならんだとき、思わず「そうだよね!」と心のなかで叫んでしまった方は多いのでは? 要するにみんな、人が得る情報のほとんどは「視覚」からだということは、うすうすわかっていたわけですね。
レッスン3:多すぎる情報を遮断する
で、セックスの話。
男性は「視覚」で性的に興奮する生き物です。ぷるぷると揺れるオッパイやくびれた腰、丸いヒップや女性の切なげな表情なんかに欲情します。ですから、男性のセックスにとって、「視覚」はとても意味があるのです。
一方、女性は「触覚」や「聴覚」で興奮する生き物。男性の愛撫(触覚)や、「かわいいよ」「好きだ」「いやらしいね」なんて言葉(聴覚)に興奮すると言われています。これは女性が『男性に求められている自分、というイメージに興奮するから』だそう。こうしたイメージに集中するには、「視覚」からの多すぎる情報はジャマなのです。
そういえば女性って、感じてくると自然と目を閉じますよね。これは無意識のうちに視覚情報を遮断して、「触覚」「聴覚」に集中しようとするせいなんだとか。というわけで、「目隠し」! 視覚情報を遮断すれば、「触覚」「聴覚」に与えられた刺激が、目を開いているときの何倍も強く感じられるのです。
「だけど『目隠ししてほしい』なんて、恥ずかしくて言い出せない」という方は、自室のベッドサイドにアイマスクを置いてみたり、「会社で居眠りするとき用に、アイマスクを持ち歩いてるんだー」と彼にアピールしてみましょう。人は道具を見ると使ってみたくなるものです。ボタンがあれば押したくなるし、椅子があったら座りたくなる。アイマスクを見れば目隠しをしてみたくなるのです(これは心理学的に「アフォーダンス」という現象です)。ぜひ試してみて!
(文=きづき桃)
【イクレッスン・バックナンバー】
第1回/上か下かでイケる可能性は大違い? それでもイクための秘策、教えます。
第2回/あなたの声で私の性感帯を振るわせて! おしゃべりでイクための声テク