ネットでコラムを書いていると、ダイレクトに読者の反応が届いておもしろいです。
匿名なので言いやすいのかストレートなご意見が多く、新しい視点にわたしも「なるほど！」と感心させられ、考え方も広がって、とても勉強になります。ありがとうございます！
そんな中、わたしの発言について「モテ女へのコンプレックスwww」と嘲笑していた女性がいたのは、ちょっと残念でした。
わたしはモテ女を否定していません。
むしろ、自己肯定感の強い女性は大好きです。
あるラジオ番組で共演したアイドルの女の子が自身の長所を聞かれて「顔です！」と即答していましたが、あまりの清々しさに大好きになりました。
美魔女のように己の美学道をガンガン突き進む人もしかり。
自分に自信マンマンな人は、見ていて元気になれるのです。
わたしがイライラするのは、モテないことに卑屈になっている女です。
それはかつてのわたしだからです。
嫌われないように他人の目ばかり気にし、「自分」を殺し、つまらなかったわたしのような女の人は、だからこそ、愛しくもあります。
そういう人が、世間から勝手に与えられた価値観に疑問をもたずに一生懸命自分を変えようと努力する姿は、とてもけなげで、優しいです。
「もうわたしたちだけがガまんしたりガンビラなくてもいいんだよ！」と、そんな過去のわたしの肩をゆさぶり、目を覚ましてあげたい気持ちで書いています。
もちろん、そういう女を阻む最大の敵は「私物化」をしてくるおじさんたちですが、女が卑屈になっているままでは、何も変わらないからです。
女が卑屈といえば、わたしは女性向けアダルトグッズショップでバイトをしていますが
「彼氏にわたしの（まんこが）ゆるいと言われて……」
と悩んで膣トレ－二ンググッズを買い求める、まじめすぎる女性が多いのも残念です。
この話、前回わたしは「愛される小陰唇」というイラストで「愛され」をパロディにしましたが、実際に「彼がイキやすい膣になるためのちつトレ☆」とかいう広告が本当にあるようなので、シャレになりません。
まんこがゆるいのか、ちんこが小さいのか
男が「手放したくない」と思えるくらいの名器を目指すのは、まったく否定しません。
本当にバナナをスパスパ切れるようになれたらめちゃかっこいいですよね。
熱海のストリッパーは、まんこで吹き矢を飛ばしたり、まんこに毛筆を差して（！）サラサラーっと格言を書いてくれたりするそうですが（CAMPFIREでお世話になった家入一真氏から直接聞いた実話です）、そこまでイケたら大した者！
もちろん、「愛され」病時代のわたしもがんばりましたよ、膣トレ！
まんこにトレーニングボールを入れて1日数回ウォーキングしたり、膣圧を高めるスクワットを必死になってやりましたけど……。
当時のパートナーには結局効果を知らしめることができず、むしろ「もっと締めて」と言われる始末でした。
ところで、わたしのまんこは本当にゆるいのでしょうか？
わたしは「ゆるい」発言をされた時、ある肝心な一言を言いだせずにいました。
それは、
「ちんこが小さい」可能性……。
そうです。
この手の話題になると女のまんこのゆるさばかりが責められがちですが、
男のちんコンプレックスも考慮すべきではないでしょうか⁉
そこに気づいてから、急にバカバカしくなって膣トレを辞めましたが、わたしのような必死な女性は後を絶ちません。
なぜ女ばかりが膣圧までちんこにあわせて肉体改造しないといけないのでしょう。
彼女のまんこがゆるい、という男性はその前に、自分のちんこを見つめ直してみてください。
わたしのアルバイト先には、小さいちんこ・硬くならないちんこに被せるシリコン状の「リアルサポーター」という張りぼてみたいな便利なグッズもございます。
お年寄りの男性に大人気です。是非ご一考ください☆
つけてみそ☆
こう書いていて気づきましたが、世のモテる女の条件は、「背が低くて華奢」とか、裏返せばすべて「俺のコンプレックスを刺激しない女」になります。
しかし男性が自分のコンプレックスを努力もせずに女になんとかしてもらおうなんて、ちょっと図々しいと思うんです。
これだけ世の女性ががんばっているのですから、是非、男性にもほんのちょっとでいいから「努力」を提案したいです。
ちんコンプレックスも、リアルサポーターで解決できる時代です。
「俺を見下ろす背の高い女はイヤ」なそこの貴方は、そんなに女を見下ろしたいならデートに竹馬をはいて来ればいいと思います。
もしくは、吉原の花魁みたいに高下駄をはいてすり足でも、ガンダムのようなメカを操縦して来てもいい。
コテコテの男尊女卑でもそこまでガッツのある男なら、わたしは惚れ惚れと見上げてしまいます。
今こそ、男の男たるアピールを！
■ろくでなし子 ／漫画家。日本性器のアート協会会員。自らの女性器を型どりデコレーションした立体作品「デコまん」造形作家。著書に『デコまん』（ぶんか社刊）。『女子校あるある』（彩図社刊）
ろくでなし子ホームページ http://6d745.com/
日本性器のアート協会ホームページhttp://www.jsoa.jp/
