山崎は少女マンガ作品にとどまらず、テレビドラマ『デスノート』(L役)や映画『斉木楠雄のΨ難』(17年公開予定・主演)などにも出演しているが、<マンガ実写化といえばの男>という印象は強まる一方だ。なにしろ、顔立ちはキレイでスラッと背が高く細身のスタイルではあるものの、観客を惹き込むような演技力が備わっているかというと微妙なところ。おそらく彼は、あくまでも<イケメン・壁ドン・女子がキャー!>といった浅い目論みで起用されている。そのような形で主演し続けることは、山崎の俳優としての評価を下げるだけだ。事務所は山崎を“若手”のうちに使い捨てるつもりなのか、それともこのままゴリ押しし続ければやがて大成すると楽観視しているのだろうか。なにより、山崎自身が何をやりたいのか、どんな役者になりたいのか、そもそも演技を続けていきたいのかも、こうした作品選びからはさっぱりわからない。
同世代の俳優には菅田将暉(23)や神木隆之介(23・『ジョジョ~』にも出演)、染谷将太(24)、野村周平(22)らがいるが、彼らと比べると、山崎は突出して“対・若い女子”用という役回りの役者に見える。手当たり次第にイケメン役をあてがわれている現状は、役者というよりも<イケメン役請負人>のようですらある。
さて、とはいえ『ジョジョ~』は、“対・若い女子”用の映画作品ではなく、それこそ10代から50代以上まで幅広いファンを持つ原作だけに、山崎にとっては非常に大きなチャンス。公開後に「意外と良かった」の感想を多く集めるべく、山崎のスタッフはこの好機を逃すことなく、徹底的に彼を磨き上げ撮影に臨むべきだろう。
(ボンゾ)
1 2