連載

サークルクラッシャー列伝 その3〜承認欲求を満たすために男を漁る女

【この記事のキーワード】

愛のタガが外れた、承認欲求ダダ漏れ女子

結局、Bは何がしたかったのだろうか。本人を取材したわけではないため真意はわからないが、話を聞く限り、「承認欲求」を満たすためは男をたぶらかしていたのではないかと分析できる。この承認欲求こそが、サークルクラッシャーを考えるうえで重要なキーワードなのだ。

サークルクラッシャーを名乗る、ある20代の女性は、「サークルクラッシャーになるのは、自己肯定感が低い女」と分析する。“常に誰かに好かれている状態”でなければ、自分に価値を見出すことができない。その“誰か”が多ければ多いほど、彼女たちの心は満たされる。

さらに、“常に誰かに好かれている状態”を誇示することにより、承認欲求は増幅される。結果、承認欲求型は、“姫”としての自分に固執し、それを見せつけるために示威としてのサークルクラッシュ行為を実行することになる。サークル(組織)内での自分の優位性を他者に示そうと、複数の恋愛沙汰を起こし、「自分こそが一番」という承認を得ようとするのだ。

前掲のBは、まさにこのタイプであろう。「このサークルで一番モテるのは私よ」というマウンティングを4年間も続けていたのにもかかわらず、最後まで(少なくとも男からは)尻尾をつかませなかった人心掌握術を、社会に出てからはもっと身のある形で活かしてほしい。

また、別の女性はサークル内に恋人がいたが、バイトや就職活動で忙しい彼氏との隙間を埋めるように、同じサークル内でセックスフレンドを複数作っていた(せめて外部で作ればいいと思うが、行動範囲の狭さも彼女たちの特徴だ)。特定の一人に愛されていたとしても、注がれる愛には量的にも時間的にも限界がある。その当たり前のことに、彼女たちは耐えられない。一人から承認されても、その承認が足りないと思えば、ほかの承認を求めていく。冒頭のAがこのパターンだろう。承認欲求のタガが外れてしまった末のクラッシュ行為である。

ここまで、サークルクラッシャーの実態について、筆者の取材をもとに語ってきた。当初の計画では、「その3」で終了する予定だったが、Twitterなどでエピソードを募集したところ想像以上の反響があり、追加の取材をすることができたため、さらに深堀してくことにする。

次回は、承認欲求型とは別のサークルクラッシャーについて紹介してこうと思う。詳細は次回に譲るが、男を落とすことをゲームと捉える彼女たちを、筆者は「狩猟型」と名付けたい。
(宮崎智之)

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宮崎智之

東京都出身、1982年3月生まれ。フリーライター。連載「『ロス婚』漂流記~なぜ結婚に夢も希望も持てないのか?」、連載「あなたを悩ます『めんどい人々』解析ファイル」(以上、ダイヤモンド・オンライン)、「東大卒の女子(28歳)が承認欲求を満たすために、ライブチャットで服を脱ぐまで」(Yahoo個人)など、男女の生態を暴く記事を得意としている。書籍の編集、構成も多数あり。

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