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発達障害を改善、高次元な魂を持つ…イルカを都合よく利用するスピリチュアル界の罪

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 発達障害に対する療養の一環として〈イルカ介在療法〉というものがありますが、それはイルカと触れ合って楽しく活動し、リラックスすることで、コミュニケーションの意欲が高まり、その結果としてが症状が改善するからであると言われています。それをあたかもイルカがミラクルパワーを持っているように印象づける「古代のエネルギー」とか「超音波が知力を高める」とかの煽り、適当すぎ~。

 しかし同企画は120万円の目標額を達成しているので、この謳い文句に納得した人が多かったのでしょうか(単に被災地の子どもたちを応援したいという気もちで投資したと思いたい!)。イルカ=なんとなく神秘!なイメージに触れると、人はおかしくなるのかもしれません。

イルカ語を操る珍夫婦

 その最大の例は、〈ドルフィニストアカデミー〉を主催している、スピ界の有名夫婦「ドルフィニスト綾子・篤」でしょう。

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 イルカのスピリットとチャネリングするという謎の主張をもって、個人セッションや講演活動を行っています。男のイルカスピリット=イルカくんは夫・篤氏、女のイルカスピリット=イルカちゃんは妻・綾子氏をガイドしているという設定です。いつも夫婦で動画に登場して奇妙なトークをマイペースに繰り出す光景は、「新婚さんいらっしゃい」でよく見かける、世間をザワつかせるアレを彷彿とさせます。

 一部の界隈で有名なのは、そのおかしなイルカ説以上に〈高次元のイルカのスピリットをチャネリングしている〉という設定時の、喋り方。イルカちゃんが憑依すると、突然声のトーンが数段高くなり、舌足らずな幼女的な話し方(アニメ声とでもいうのか)へと豹変するのです。

 ただの危ない人……!? に見えなくもありませんが、アカデミーでは「ドルフィニスト養成クラス」なるイルカ的な資質を高めるセミナー(なんじゃそりゃ)も行われていて、費用は全6回で税込181440円。認定登録手数料32400円。金勘定はバッチリですから、正気ではあることは確かです。

 スピリチュアル界をあますところなく観察されているコラムニスト・辛酸なめ子さんも、このイルカ物件はバッチリとチェック済みで、著書『霊的探訪』(角川書店)に、アカデミーを訪問した体験記が掲載されています。

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山田ノジル

自然派、エコ、オーガニック、ホリスティック、○○セラピー、お話会。だいたいそんな感じのキーワード周辺に漂う、科学的根拠のないトンデモ健康法をウォッチング中。当サイトmessyの連載「スピリチュアル百鬼夜行」を元にした書籍を、来春発行予定。

twitter:@YamadaNojiru

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