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神田うの「毒舌封印」で模範的なママに!? フリーダムで無敵だったUNOは消えてしまったのか

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神田うの

『女も殿であれ! UNO式サクセスルール』(講談社)

 発売中の「週刊女性」に、衝撃的な記事がトップ掲載されている。「神田うの 毒舌キャラやめる」だと……?

 それによれば、神田うの(41)が、幼稚園の年中クラスに在籍する愛娘(5)の小学校受験を来年に控え、お受験戦争では親も審査対象とされることから「毒舌を求められるコメンテーターや、そういう類いの仕事は娘の受験のために1年間はやめるの」と話していたのだという。事実、9月いっぱいで『ノンストップ!』(フジテレビ系)木曜レギュラーを降板。ブログでママ友たちとロイヤルホスト(お高めのファミリーレストラン)にてランチを食したことを公開するなど、“庶民派”に舵を切っているとも。

 まさか、うのに限って……。11年前、『うのはUNO』(ベストセラーズ)なるエッセイ本を上梓したうのが? いついかなる時も「うのスタイル」を貫き、高慢との謗りを受けようとも、下品な金満家呼ばわりされようとも、堂々と振る舞ってきたうのが? 愛娘のためならば、うのの本懐たる「奔放コメンテーター」の座を捨ててしまうというのか。

 確かにその兆候はあった。今年5月にリリースしたコラム集『女も殿であれ! UNO式サクセスルール』(講談社)において、「娘は偉大。私を変えた唯一無二の存在です」と宣言し、我が子の悪目立ちを避けるべく、幼稚園では地味な装いをし、一歩引いた姿勢で構えているという。『娘の世界では「神田うの」は鍵をかけてしまっておかなきゃ!』と肝に銘じているともあった。同書からは、うのは標準的な“お母さんらしさ”を身につけることに如何に苦心しているかが伝わってくる。

 そのようにして母親が抑圧を内面化し、子供のために尽くすことが、しかし“正解”とも言えない。うのもまだ、うのらしい母親スタイルを模索中と見受けられる。人生40年生きているとはいえ、母親になってからはまだ5年なのだ、試行錯誤を重ねるのは自然である。しかし母親であることを第一義にし、タレント戦線から身を引くとしたら残念である。「週女」では、うのは庶民の嫉妬を一身に浴びる炎上タレントであり、テレビでも毒舌キャラを求められているとあったが、彼女の魅力は別に「毒舌」でもなんでもなく、その自由さにある。自信に満ちた言動には、パンスト御殿を建設するほど事業で成功したという根拠もある。他方、母親業をやるうえで、そうした自信は何の足しにもならない、むしろ周囲から浮くネガティブ材料となってしまったのかもしれない。であればこそ、うのにはそうした抑圧を吹き飛ばすパワーを見せてほしい。小さくまとまるような女ではないはずだ。

 ただ、疑問なのは、そもそもうのの娘は「小学校受験」を控えているのか? ということ。「週女」の直撃に、うのは「うちは受験ないので」と一言だけコメント。実際、うのの娘はインターナショナルスクールに通園中で、お受験用の幼稚園でもない。前出の『女も殿であれ! UNO式サクセスルール』にも、人種も国籍も異なり、人はそれぞれ違うもの、が当たり前になっている環境だから、親がテレビに出る職業だからといって、奇異なまなざしを向けられることもない……と綴っている。今さら、日本の狭く古いしきたりに満ちた私立小学校など、愛する娘に受験させないだろう。私生活でどう振る舞おうと彼女の信念次第だが、これからもせめてテレビでは自由気ままで自信たっぷりな「神田うの」を見せてほしい。

(清水美早紀)