恋愛・セックス

ロバート秋山竜次のカキタレになりたくて追いかけた2001年の処女

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 新宿駅南口のほど近く、ルミネの社員通用口からライブを終えた芸人が続々と出てくる道が、おっかけ女性たちの定位置でした。お目当ての芸人が出てくるとスッとそばに寄り、話をしたりプレゼントを渡したり、ツーショット写真を撮ってもらったりします。おっかけ間の暗黙のルールとして、持ち時間は一人3分前後。後ろには、順番を待つ他のおっかけ女性たちが、一定の距離を保ちつつ付いていきます。もちろん芸人は立ち止まらずスタスタと目的地まで歩いていきますから、その様子はハーメルンの笛吹き男さながら。

 で、ここで空気の読めないおっかけがいるんですよ。持ち時間を5分もオーバーすると、どんどん後ろのおっかけたちに影響が及びますから大迷惑。私なんかは新大久保付近(新宿駅から徒歩20分)でやっと話しかけることができた日もあります。

「あ、あのう! お、おばあちゃんが入院中なんですが!(話しかける口実のための、クソつまらない嘘) 秋山さんのコントを見るときだけ笑えるんです! あのう! がんばってください! あ、し、写真! ととと撮ってください!」

 歩きながら、ハァハァと息を切らし、早口で喋りかけ秋山氏に手紙を渡し、一緒に写真を撮ってもらいました。ちなみに写真は、他のおっかけを見るとみんな芸人にカメラを渡し、自撮りツーショットを撮ってもらうという図々しいスタイルが確立されていましたから、私ももちろん秋山氏にコンパクトカメラを渡し、一緒に撮ってもらっていました。自分でシャッターを押すのではないのです、あくまで芸人に押させるあのスタイル、一体なんだったんだろう……。

 そんなある日、私たちおっかけを沸かせる企画のお知らせが、ライブ時に配られるビラに挟まれていました。

<ロバート&インパルスと行く、ドキドキ♪わくわく♪中華街バスツアー!!>

「行きますよね?」
「ですよね! 絶対行きますよね!」

 顔見知りのおっかけたちや、インパルス板倉俊之のファンだった大学友人Eと参加の意志を固めると、学生にとっては大金の参加料約2万円を、激安回転寿司屋のバイト代から捻出、すぐに申し込みました。

 まずは新宿に集合し、バスに乗車。1号車に秋山氏&板倉、2号車にそれ以外、だったかと思いますが、ファンはあらかじめ「どのメンバーと行動を共にしたいか」で、乗るバスを選ぶことができました。私はEとともに迷わず1号車へ。出発すると、自己紹介を開始。名前や誰のファンかを一人ずつ発表していくなかで、私はどうにか覚えてもらおうと必死になり、

「昨日から緊張して、子宮が痛いです!」

と、昨今の全方位配慮なご時世なら炎上必至のコメントを添えると、さすがは芸人さんですね、秋山氏は素人のどうしようもないシモ系ボケも拾ってくださいました。

 が、ここでちょっと、現実を目の当たりにして戸惑うおっかけたち。テレビやライブでは終始わーわー言うてる芸人ですが、1日中ファンに囲まれていなければならない状況で、ずっとわーわー言うてたりはしません。秋山氏も板倉さんもテンションが“普通”なんですよね。私たちの自己紹介にも、「はい、◯◯さん、よろしくね。じゃあ次のひと~~」と“普通”に言います。

 中華街に到着すると、それぞれ好きな芸人に付いて歩き回る中華街観光がスタート。ちなみに秋山グループは、中華料理屋で小籠包を食べるコースでした。店までは秋山グループ総勢20数人で大移動。入店し秋山氏が円卓に座ると、すかさず隣を陣取ったのが、ピタTに推定Fカップの巨乳が浮き出た、20代の単独参加女性。もう片側には、年季の入ったおっかけであろう、40代以上と思しきおばさん(2人組で参加)が座りました。

 出遅れた私たちは、他のテーブルで食べることを余儀なくされますが、秋山氏の注文した小籠包が来ると、みな席を立ち秋山氏のテーブルを囲みました。そして、その一挙手一投足に大注目。箸を取り、小籠包を掴み、口に運び、小籠包を噛み、飲み込む――その一連の動きを、女共が固唾を飲んで見守っています。こんなワケわからない状況で小籠包を食べる秋山氏は、生きた心地がしなかっただろうな、と今なら思えます。

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有屋町はる

AVメーカー広報、実話誌編集を経てフリーライターに。現在は週刊誌にて、中年男性目線の芸能記事やピンク記事を中心に執筆中。U15アイドル周辺が好き。