2004年には環境イベント「アースデイ東京」の製作発表にて、「『大麻=麻薬』というイメージをアースデイの場で打開したい」と宣言。同年2月発売の『Samurai magazine』(インフォレスト社)のインタビューでは、「政治家でも大麻のことをすごく良くわかっていて、解放のために動いてくれている人もいるしね。イメージとか先入観で物事を判断するんじゃなく、より良くなるというポイントで繋がれない人なんていないと思うよ」と語っている。
2008年には大麻パーティーに参加していたと「週刊現代」(講談社)に報じられ、記者が直撃取材した際には奇声を発しながら突進して転倒させた、と記載されていた。
改めて羅列すると、よくも10年以上の間、とりわけ問題にならずにやってこれたものだと、9階から飛び降りて生き残った事象と同じくらい衝撃を受ける。大麻推進は結構だが、今の日本において所持は禁じられている。まさか所持していないだろうが、万が一のことがあった場合、多方面に多大な影響を及ぼす。
ファンとしては、ドラマ『ロング・ラブレター~漂流教室~』(フジテレビ系)、『GTO』(フジテレビ系)、『池袋ウエストゲートパーク』(TBS系)、『ストロベリー・オンザ・ショートケーキ』(TBS系)や、映画『溺れる魚』、『GO』、『ピンポン』、『凶気の桜』、『ヘルタースケルター』など、窪塚が出演した不朽の名作の数々がお蔵入りしてしまうことだけは何としても避けたい。香取慎吾が『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)にて披露していた「カボヅカくんコント」、お笑い芸人・ニューヨークの人気ネタ「窪塚風不良コント」などが日の目を浴びなくなるのも寂しい。
窪塚は、2017年1月公開のマーティン・スコセッシ監督映画『沈黙 −サイレンス−』にてハリウッド進出している。もとより、日本に収まる器ではないはずだ。もう37歳、国外のフィールドに飛び出すには遅すぎるくらいである。役者としても歌手としても、日本に留まらず大きく羽ばたいてほしい。
(夏木バリ)
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