
『Chef~三ツ星の給食~』公式HPより
大変なことになってますね、フジテレビ。ドラマがどれもこれも惨敗。気合の入った(はずの)月9枠が最新話6.9%で、日曜9時の警察もの『キャリア』は6~7%をうろうろ、8%台を保持する吉田羊『レディ・ダ・ヴィンチの診断』が最優秀賞という悲惨な状況。なんやかんや高視聴率と“女性視聴者の共感と憧れ”を獲得してきたはずの女優・天海祐希主演作『Chef~三ツ星の給食~』に至っては、第四話で4.9%という低視聴率に落ちてしまいました。当然、二桁とれる作品は1つもありません。
そんな『Chef』第四話のウィークポイントを探る第四話レビュー。まずは前回までを軽くおさらい。世界中から注目される三つ星レストランの天才女性シェフ・星野光子(天海)は、料理大好き人間で「美味しい」と言われるためには金も手間も惜しみません。が、総料理長を務め数々の賛辞を浴びた高級フレンチレストラン「ラ・キュイジーヌ・ドゥ・ラ・レーヌ」をオーナー(小泉孝太郎)の謀略でクビになり、フランス料理業界にも居場所はもはやありません。小学校給食の調理員として「最高に美味しい」料理を作りながら、フランス料理業界への復帰を目指して孤軍奮闘するお話、です。
前回、一度はフレンチレストランへのシェフ復帰が決まったものの、オーナーの根回しで「やっぱり契約できません」と白紙に戻されてしまった光子は、給食室に舞い戻ります。しかし給食調理だけで満足できる光子ではなく、「どこも雇ってくれないなら一人でやる!」と決意、屋台でフレンチフルコースを提供しはじめました。屋台はあっという間に完成し、午前中は給食づくり、午後から夜は屋台を引く二重生活を実行にうつします。とことんタフだよね~。
屋台のメニューはお任せコース15000円のみ。ワインは10000円から。前後不覚の酔っ払い(ずん飯尾)にさえ「むちゃくちゃうまい!」と感嘆させる凄腕の光子は、テレビ番組の後押しもあって、あっという間に店を流行らせました。というのも、「ラレーヌ」だったら倍以上のお値段がかかる高級食材のフレンチフルコースを、あの天才・星野光子が提供するから。15000円でも安いと思わせる光子の料理には、「ラレーヌに行きたかったけど、高すぎて行けなかった」お客たちが続々やってきて満員、というか行列が出来るほどに。まあ、フルコース食べるのには長い時間がかかりますから、寒空の下の屋台とか行列待ちとかあり得ないですけどね。ただ美味しそうなことだけは間違いない。
屋台の評判が広がると警察が来て「屋台ルールは守って!」と営業不可を通達。そのルールとは「メニューは一品だけ」。フルコースの提供を禁止された光子は、究極の「最高に美味しい」一品を模索します。と同時に、給食での残食率が高いことで栄養士が頭を悩ませている豆料理の「最高に美味しい」調理法が閃き、児童の舌を満足させる光子なのでした。うんうん、今回も負け知らずのスーパーウーマンだ。うまくいきすぎて白けます……。
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