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饒舌な子宮いわく、一番の美容法は「誰でもいいからセックスして、マジイキ」…雑すぎる“メソッド”を広める罪!

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 くやしい!とか、みじめ!とかシンプルな感情を「味わいきる」ことをしないで無理やり自分を鼓舞して前に進もうとするのは感情を隠しているのと一緒。自然とお化粧も自身を隠すものとなり、厚塗りになる傾向があるそうです。と、出だしはそこそこ無難にまとめられているのですが、子宮委員長節の実例が出てくると、その浅さにズッコケ必須です。

 〈罪悪感を感じたときこそ、子宮の声を聞くチャンス〉という見出しに続く本文では、こんな活用法が紹介されています。

上司から残業を頼まれたけど、飲みの先約があったので断ってダッシュ→でもそこで翌日上司に謝罪するのはNG→その時間が心から楽しめないし、罪悪感が芽生えたということは、子宮から本音が飛び出してきたとき! 「残業やってる場合じゃない。だって飲みに行きたい~」そういう想いこそが、子宮の声。

なんだそうです。突然の残業を断って前もって予定していた飲み会へ行くこと自体はどうでもいいですが、それって「本音・本望・魂の欲求」ってレベルの話!? 単なる幼稚なワガママとどう違うのかを、しっかり解説していただきたい。せめて、もう一歩踏み込んだ心理分析や活用例をお願いします……。それで自分と向き合って、内面から輝く! と言われてもなあ。

雑すぎるセックス&オーガズム史上論

 さらに〈子宮の声が妊娠したがっていたから、風俗業なのに避妊せず妊娠〉という子宮に全くやさしくないプロフィール同様、相変わらずの乱暴な提案もご健在です。

「セックスは美人を作る極上のエステ」という項目では、ご自身がセックスすると美容効果を実感できるという理由から〈セックス=美活である〉と設定。子宮にとってセックスの相手は誰でもよく、〈どれだけ自分を気持ちよくさせるものを持っているか〉が重要課題とされています。人類の子宮が、ビッチ設定であったとは驚き。でも、そういう見方に変えることで、心が傷ついたがためにセックスから遠ざかっている人も、楽になるかも! という子宮委員長なりの優しさみたいです。

 子宮系女子の世界では、「セックスが嫌いです」「快楽に興味がありません」という子宮の声は、存在しないようです。巷には、ココロが傷ついた過去などの特別な理由がなく、なんとなくセックスに興味を持てない女子だっていると思うんですけど(ところが子宮系女子的にはそれは本当の気持ちよさや魂の欲求を知らないから! ってなるんでしょうね。堂々巡り)。前編でご紹介した子宮系女子みっち氏同様〈女は愛し愛されてなんぼ〉という不自由な価値観に縛られているのがよくわかります。

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山田ノジル

自然派、エコ、オーガニック、ホリスティック、○○セラピー、お話会。だいたいそんな感じのキーワード周辺に漂う、科学的根拠のないトンデモ健康法をウォッチング中。当サイトmessyの連載「スピリチュアル百鬼夜行」を元にした書籍を、来春発行予定。

twitter:@YamadaNojiru

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