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「愛され教師」の裏の顔を掘り起こす! ミタゾノが本当に破滅させたいのは誰だっ!?/『家政夫のミタゾノ』第六話レビュー

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『家政夫のミタゾノ」公式HPより

『家政夫のミタゾノ」公式HPより

  毎週、派遣先のご家庭が抱える闇を早々に見破り、虎視眈々と材料集めをして、最後に爆弾投下して破滅に追い込むミタゾノさん。その後の再生までを描く、ヒューマン&痛快ドラマ『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日系)第六話です。

 第六話が放送された11月25日の平均視聴率は7.7%。先週から0.3%ダウンしていますが安定していると言えるのではないでしょうか(ビデオリサーチ調べ/関東地区)。さて、今回は・・・・・・実家の事情で家政婦業を辞めることになったえみり。最後の仕事は偶然にもえみりの中学時代の恩師の自宅に行くことになりました。恩師を恐ろしいミタゾノから守ろうと奮闘するえみり、お馴染みの途中でカメラに話しかけるシーンもえみりが担当します。えみり大活躍でミタゾノに勝つ回か!? 「破滅」と「再生」で終わり、微笑ましく終わると思ったラスト数秒で、その微笑みは凍りましたよ……。

第六話レビュー

 花田えみり(清水富美加)が暗い面持ちで実家に帰省するシーンからはじまります。ものすごい豪邸……お嬢さまだったんですね。親から仕事を辞めて家業を手伝うように言われ、表情が暗かったようです。所長・結頼子(余貴美子)に退職届を提出し、今日限りで退職予定だったえみりですが、翌日の依頼人の名前を見て「これを最後の仕事にする」と言い出します。

 翌日、派遣先に到着早々「ご無沙汰しております、金森先生!」とえみり。依頼主はえみりが中学時代にお世話になった恩師・金森八重子(浅田美代子)でした。「真面目、根暗、つまらない」とクラス全員から無視されていたえみりを、他の生徒と一緒に家に呼び、周りと仲良くなるキッカケを作ってくれた金森先生に、えみりは深い感謝の念を抱いているのでした。現在1人暮らしの八重子は、今も現役で教員を続けていますが、手首を捻挫してしまい家事が難しくなってしまったため、家政婦を頼んだとのこと。

 以前、同窓会で聞いた「八重子は教員免許を持っていないニセ教師なんじゃないか」という噂が少し気になっているものの、えみりは「あの先生に秘密があるわけない!」と信じています。ただ「今まで多くの依頼主の秘密を暴いては、その人生をめちゃくちゃにしてきた悪魔のような家政夫」(と、えみりは思っている)三田園薫(松岡昌宏)が先生を傷つけやしないかと不安でいっぱい。

 ミタゾノとえみりに家事を任せ、勤務先の学校へ向かう八重子の元には、タレント、議員、警察官となった元教え子たちをはじめ、続々と生徒が駆け寄り、声をかけてきます。金八先生の朝の光景を思い出します。こんなに慕われているなんて、教師冥利に尽きる! と思っていると……仕事の合間、携帯でなにかを見ている八重子。そこには今現在、部屋の掃除をしているミタゾノとえみりが映し出されます。部屋の中に監視カメラ? なにかものすごくニオいますね……。

 ある晩、数名の元教え子たちが遊びに来ます。高級バームクーヘンや、手首の捻挫が早く治るようにとお守りを差し出し、「先生の子供みたいなもんですから」と語り合う教え子たちですが、八重子のいない場所では、八重子が教員免許を持っていないんじゃないかと疑う話をしています。通りがかったえみりは、「その話は、ここではしないでください! もしツレに聞かれたら、あることないこと……」とミタゾノに聞かれないよう、会話を阻止しようとしますが……はい、いましたー! 木陰にまったく隠れきれていない巨躯のミタゾノ!

 翌朝えみりは、盗み聞きをしていたミタゾノが余計なことをしないよう、弱みを握るため釣り竿を駆使してミタゾノのカツラをゲット! やっぱりカツラ取ったら、TOKIO松岡くんがコンニチハ、ですね。

 さて、八重子の「退職を祝う会」当日。八重子は自分の携帯を家の中で紛失してしまい、見つけたら届けるようえみりにお願いして、出かけていきます。でも案の定……その携帯はミタゾノの手に握られていました! えみりは、八重子の疑いを晴らすため、教員免許を見つけ出そうと必死に倉庫を探し出し、やっと八重子の教員免許を発見し、大喜び。あら、免許はちゃんと持っていたんですね。というか、無免許で採用されないですよね、普通……。そんな中、ミタゾノは八重子の携帯で、家中に設置されているいくつもの隠しカメラの場所を突き止めていきます。そう、ミタゾノにとって、教員免許のことなんか最初からどうでもよかったんですね。八重子が隠していたもの、それは、地面に埋めた札束の入ったケースともう1つ、写真やDVDらしきものが入っているケースでした。これらはミタゾノに発見されてしまい……八重子を破滅するための準備が整ったようです。

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