「退職を祝う会」では、八重子のためにたくさんの元教え子たちが集まっています。やっぱり慕われてるじゃん! ……と思っていたら、八重子は悪魔のような顔を見せはじめました。警察官になった男性に「先月の援助、いつもより少なかったみたいだけど? 警察官はスキャンダルには気を付けないと」。タレントになって、ドラマ出演が決まったという女性には「学生の頃から、随分お顔が変わられたようだけど?」。町長に立候補するという男性には「安心してね、先生、あのことは誰にも言ってないから」とそれぞれの耳元で囁いています。お、脅しですよ! みんな顔が怯えているじゃありませんか!
何かが起こりそうな会場には、教員免許を持ってきたえみりが到着。と同時に会場は暗くなり「八重子先生との思い出」というタイトルのスライドショーがはじまります。「破滅」の時間、スタートです! スライドショーには、八重子が自宅に設置した隠しカメラが流れ、元教え子の悪事をエサに脅している姿が映しだされます。当然、ミタゾノが制作したVTRなわけですが、一体いつの間にこんなの作っちゃえるんですかね。まあいいか。えみりはミタゾノを止めようとしますが、ミタゾノが彼女に明かしたのは残酷な事実。元生徒たちは八重子を慕っていたのではなく、ゆすられて言いなりになっていただけであり、八重子に贈ったバームクーヘンの賞味期限っはとっくに切れているもの、早くケガが治るようにと渡したお守りは縁切りのお守りだったのでした。
スライドショーの最後には、ゆすりの材料とされていた写真やDVDが燃やされている映像、そして<皆さんはもう自由です>というメッセージ。上映が終わると、ゆすりに合っていた全ての元生徒たちは、「俺たちから脅し取った金を返せ!」と詰め寄りますが、まだ八重子を信じたいえみりは「本当に欲しかったのは、お金じゃなくて、子供たちとの時間だったんじゃないですか」と止めに入ります。かばってくれるえみりの肩を力強く掴み、「信じて!」と訴える八重子ですが、その手首は自由がきかないといっていたはず……、お金持ちのお嬢さんであるえみりも、ゆすりの対象として見られていたことを察します。「コイツの家に金を取り返しにいくぞ!」と一同が出て行く様子を見ながら会場に入ってきたのは、八重子のひとり息子。「面白いショーがある」とミタゾノが呼んだようです。息子が「ちっとも変わってないな。俺はアンタのそういうところが嫌で家を出たんだ」と吐き捨てて去っていき、破滅完了! いや~とんでもない教師だったな。
翌日、請求書を持ってきたえみりに対し、「あなたの言う通り、最初は生徒たちのことを想っていたはずなのに、あの子たちを繋ぎとめようとしていた」と語ります。また遊びに来る約束をして、えみりが去ったあと「これでよかったのかしら」と問いかける先にはミタゾノ。最低教師、っていうか犯罪者なんですけど、えみりにとっては「恩師」であったことに変わりありません。傷ついたえみりのために、ミタゾノが言わせたセリフなんですね。そのお礼としてミタゾノが八重子に渡したものは、息子の住所でした。再生への道しるべでしょうね。
結家政婦紹介所には、八重子宅の仕事を最後に辞めるはずだったえみりが出勤しています。両親と大喧嘩して、勘当だと言われても家政婦の仕事を続けたいと思ったえみりは、「辞めるのをやめた」ようです。今回はモヤモヤも残らず、丸くおさまってヨカッタ~、と思っていたら……頼子がミタゾノにひとこと。「あなたが本当に壊したかったのは……えみりちゃんちのほうだったんでしょう?」。その言葉を受けて、軽く口角を上げるミタゾノ。え? えみりの家族を崩壊したかった? なんのために? 絶対に何か因縁があるんでしょうね。ミタゾノがなぜ女装して家政夫業をしているのか、その謎も最終回では解き明かされることでしょう。
次回の派遣先は、幽霊のいる自宅? さすがのミタゾノさんも目に見えないものに勝てるのか?
(ドラマ見届け人:トミジョー)
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