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血も涙もない病院婦人会が怖すぎて、ピン子の見せ場は訪れる気配なし/『ドクターX』第9話レビュー

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『ドクターX~外科医・大門未知子~』公式HPより

『ドクターX~外科医・大門未知子~』公式HPより

 7話は久保副院長(泉ピン子)、8話は蛭間院長(西田敏行)、そして8日放送の9話は西園寺先生(吉田鋼太郎)が不在だった『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)。しかし、良いのか悪いのか、今回も平均視聴率は22.6%と何の影響もありませんでした。むしろ、広報部長・南幾子(草刈民代)が自身出演の大ヒット映画『Shall we ダンス?』(1996年公開)を彷彿とさせるダンスを披露したことで、不在なことなど忘れちゃってました。俳優陣の層の厚さがすごい。

 さて。今回は東帝大のライバル病院であり、病院ランキング1位の慶林大とのバトルです。両婦人会にとって重要な式典らしい社交ダンス大会で慶林大代表を務める九条映美(中山忍)が倒れ、その場にいた大門(米倉涼子)は映美を東帝大に救急搬送しました。それを知った蛭間院長の嫁・華子(藤真利子)は「慶林大外科医婦人を受け入れるなんてあり得ない!」と慶林大に追い返そうとするも、なぜか映美は大門の手術を希望し、東帝大に残りたがるのです。

 華子がご立腹とはいえ、難しい手術じゃないし、慶林大に貸しを作る名目で映美を受け入れた蛭間院長……だったのですが。大門が何だか気になり検査してみると、映美の身体に非常に稀な腫瘍が見つかり、並の外科医じゃ切除できないものでした。東帝大医師は、執刀予定だった加地先生(勝村政信)含む誰もがお手上げ。そう、慶林大は映美の病状を知り、誰にもオペできないと判断した上で押し付けた=東帝大はハメられたのです。

 みんなが頭を抱える中、並の外科医じゃない大門は「このオペ、私がやる。あんたたちには手に負えないって言ってんの」と名乗りを上げたのですが、もちろん蛭間院長は断固反対。さらに、今回の件が医療業界に漏れていることを知った慶林大院長婦人・鮫島律子(高橋ひとみ)は、映美をすぐさま慶林大に転院させます。ちなみに、なぜ漏れたかと言いますと。華子を筆頭に東帝大婦人会が病院口コミサイトに書き込みしまくったから……姑息すぎる!!!

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