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事の真相が判明。すべては薬物流通の罪を背負わされ自殺した父の敵討ちのためだった/『刑事ダンス』第10話レビュー

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『潜入捜査アイドル・刑事ダンス』公式HPより

『潜入捜査アイドル・刑事ダンス』公式HPより

 前回、全ての黒幕が裕也(大東駿介)であることを示唆するシーンで終わった『潜入捜査・刑事ダンス』(テレビ東京)。今回は期待通り畳み掛けるように真相が明かされた。

 数多のトラブルに巻き込まれながらもそれらを乗り越え、人気を確立してきたデカダンスは、当初の目的であった大手芸能事務所ライトニングボルト会長・進堂栄一(升毅)による麻薬密売を暴くことを成功した。不用意な発言でトラブルばかり起こしてきた辰屋(中村蒼)も、雑誌のインタビューにそつなく返答できるいっぱしのアイドルに成長。辰屋が刑事に憧れるきっかけとなったドラマ「漢!刑事泣き虫」で主役を演じていた吉光全(片岡鶴太郎)の「都知事就任パーティー」に招待されるまで上り詰めていた。

 しかし、関係者の中で唯一ひとりだけ、デカダンスの人気を不審に思う人物がいた。マネージャーの島崎進(野間口徹)だ。

 なぜデカダンスは不自然なほどにトラブルに巻き込まれるのか。なぜ誰も知らないはずの情報が流出するのか。すべては偶然とは到底思えない。誰かが意図的にトラブルを引き起こしてきたのではないか……そう考えた島崎は数カ月前から独自に調査を進めていた。そして、ある薬物所持の疑いをかけられた芸能マネージャーが事務所にて自殺したという記事に辿り着いていた。

 自殺したマネージャーは裕也の父親だった。

 事の真相はこうだ。進堂栄一、裕也の父は吉光全の芸能事務所で働いていた。当時放送されていた「漢!刑事泣き虫」が視聴率低迷を理由に打ち切りが決定し、吉光と進堂は焦っていた。ある日、進堂は裕也の父に「吉光全後援会の名簿を暴力団にまわせ」と指示する。疑念を抱きながらも指示に従った裕也の父は後になって事の真相が知らされる。進堂と吉光は、暴力団と手を組み、自分たちが持っている芸能界の流通ルートと縁を使って、薬物を密売していたのだ。「芸能界でのし上がるためには金が必要だ」と開き直る進堂に「犯罪に加担するなんて納得できない」と裕也の父は反論する。

 そんな中、裕也の父のもとに一本の電話が入る。裕也が通っている小学校の担当から「裕也がいじめられている」というのだ。裕也の父はすぐに家に帰るが、その気配を察知した裕也は押入れの中に隠れてしまう。同時にひとりの訪問客がやってくる。後にデカダンスの上司となる、若かりし頃の篠原課長(近藤芳正)だ。

 篠原は言う。「薬物所持疑いで家宅捜査に来ました」。

 当然、篠原も吉光・進堂とグルだ。家からこんなものが見つかった、とポケットから薬物を取り出し、「吉光からたくさんお金もらってるの」「口封じに逮捕しろって」と脅迫する篠原。「たとえ逮捕されてもいつか真相を明かしてやる」と怒り狂う裕也の父に篠原は追い討ちをかける。「議員の秘書が疑惑を背負って自殺することがある」「不思議なことにみんな自殺しちゃう」「お前が死ねば子どもの命は保障するって言えばいいんだって」と……。

 後日、裕也の父は芸能事務所にて自殺した。

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