
ひとりで気持ち良くなる時間、大事。Photo by darcyadelaide from Flickr
今年は、瞑想がブームですね。クラシカルな“座禅”のイメージではなく、やれ脳科学で効果が証明されているとか、やれマインドフルネスとか、いろんな意識高い系な事象で彩られていて、いまどき感たっぷり。おかげで、ビジネスパーソンのみなさんに歓迎されているようです。ストレスを取り除く、もしくは集中力がアップされるなど、謳われている効果にはとても魅力を感じますが、何しろ目をつぶるとすぐに眠ってしまう雑な性格なので、「瞑想なんて私には高度すぎる~」としか思えませんでした。
が、朗報が届きました。それは、「オナニーした後は瞑想に近い状態になる」というものです。
何この私得なお説は! と飛びついたのですが……うん、知ってたという感もあります。終わった後の、あの心がフラットになった状態。日常的にマスターベーションをする女性なら、同じくうなずいてくれるのではないでしょうか。
これは、いわずと知れた女性のセルフプレジャー・グッズブランド「iroha」による実験の結果、導き出された結論です。といっても、「オナニーで瞑想状態」とズバリ書かれてはいません。だって、この実験に関する特設サイト「日曜のわたし しあわせの脳波」はとてもおしゃれな仕上がり。そこでは、以下のように報告されています。
iroha使用後の場合、同様にα波が後頭葉中心に観察されましたが、約5~6分経ったところで、他の行動ではあまり出なかった部位でのα波の増大が観察され、瞑想に近い状態に入りやすいという印象をうけましたーー藤井直敬氏
イッた後の賢者タイム=瞑想
『つながる脳』(新潮社)などの著書もある理化学研究所の研究者・藤井直敬氏が携わった本格的な実験は、今秋、行われたそうです。その具体的な内容は、リラックスするとされている行動……たとえば「コーヒーを飲む」「アロマキャンドルを焚く」といった行動の前、行動の後、それぞれの脳波を測定するというもので、その行動のひとつに「irohaを使う」も含まれているというわけです。
irohaを使う、という婉曲的な表現がされていますが、まあ、そういうことです。みなさん察しましょう。私が気になるのは「イッたかどうか」ですが、これも言わずもがなですね。はっきりと名言されない“お気持ち”を読み解くのが、日本社会。
男性のオナニーがオーガズム=射精を目指しているのと同様に、女性のオナニーもイカないと終わりません。確固たるデータはないのですが、これは決して的外れな考えでないことは、読者のみなさんにも賛同してもらえるのではないかと思います。第一、途中でやめてしまってはモンモンとしてしまって、「瞑想」どころかじゃないですよ。そんな穏やかな状態からは、ほど遠いです。
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