2017年1月11日に発売されるONE OK ROCK(以下、ワンオク)のニューアルバム『Ambitions』に収録されている楽曲「We are」がNHKサッカーテーマに決定した。元日放送の『第96回天皇杯全日本サッカー選手権・決勝』からオンエアが開始される。これにより、ワンオクが2017年の『紅白歌合戦』に内定したとの見方が強まっている。
ワンオクのボーカルTakaは以前ジャニーズの「NEWS」に所属していたが、わずか3カ月で学業に専念するため脱退した経歴がある。実際はゴシップ誌に女性とのキス写真が掲載されたこと、未成年にもかかわらず喫煙の事実もあったことなどから事務所を退所したという。つまり円満退社ではなかった。今年のSMAP解散をめぐる一連の騒動で明らかになったように、ジャニーズ事務所がテレビというメディアに対して発動する権力は絶大。そのため、ワンオクが日本で観客動員数・売上ともトップと呼べるレベルのバンドになってからも全くテレビ出演がないのは、ジャニーズ事務所からの圧力があるとまことしやかに囁かれている。
だが、そうした芸能事務所のパワーゲームにさほど神経を使わずとも番組作りが可能なのがNHK。のん(元、能年玲奈)が12月21日放送の『あさイチ』に出演していた。彼女は前所属事務所レプロエンタテインメントとの契約期間満了に伴い独立したが、レプロ側がまだ彼女の独立に納得を示していないことは周知の通りだ。そのためなのか本名である能年玲奈名義での活動継続が困難になり、民放各局への露出はほぼない。公開中の映画『この世界の片隅に』で主役の声優を務めるも、公開前にそのことを伝える民放テレビ局はなく、映画が異例の大ヒットをした今も、のんが声優を務めているということにスポットライトを当てることは避けられている。
しかしNHKは彼女をスタジオに呼び、アニメの声を演じてもらうなどしていた。彼女は朝ドラ『あまちゃん』主演によりブレイクを果たしたため、NHKとのんとの繋がりが強いことはもちろんだが、NHKが特別彼女に肩入れしているわけではあるまい。大ヒット映画の芸能人声優ならこれくらいの特集は当たり前で、逆になぜ民放各局は頑なに触れようとしないのか不思議でならない。
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