90年代に日本で大流行したヴィジュアル系だが、ここ数年、音楽不況が叫ばれる中かろうじてヒットチャートにのるのはいわゆるロキノン系バンドがやっとで、V系バンドの勢いは鳴りを潜めている。V系文化が衰退し、ファンにとっては悲しい出来事が相次いでいる。
今年一番V系界を揺るがしたショッキングな出来事と言えば、V系音楽雑誌『SHOXX』(音楽専科社)が廃刊になったこと。音楽専科社が破産申請し、9月に発売された『SHOXX 2016年 11月号』が最後となった。同誌は1990年に創刊され、X JAPANやLUNA SEA、黒夢などを取り上げていた。彼らはその時代の音楽シーンの頂点にいたのだが、廃刊ギリギリの時に表紙になっていたSuG、仙台貨物、R指定などはV系好きしかわからないだろう。これに加えて、ネット文化の普及による紙媒体の衰退は並々ならぬダメージだったに違いない。
『SHOXX』廃刊にはV系のバンドマンも多く反応し、MUCCの逹瑯は「ショックっす」、ダウトの幸樹は「SHOXXの報せとても残念だ」、LM.CのAijiは「SHOXX… 残念ですね… 前バンド時代も、現在も凄くお世話になってきただけに、本当に残念です」なとど悲しみの言葉を発していた。だが、11月14日にヴィジュアル系ショップのリトルハーツが『SHOXX』のロゴを特許申請したと噂されており、バンギャからは復活を期待する声があがっている。果たしてどうなるのか、今後の展開を見守っていきたい。
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