――プロポーズを受けて、結婚して、日本に。アルバロさんも日本に行きたかった?
アルバロ 行きたかった。
ゆさ 彼も日本文化に興味があって、もともと「日本に一緒に行きたいな」と言ってたんです。なので、2015年の4月に彼にプロポーズされて、6月に入籍して、9月に二人で日本にやってきました。
――結婚式ってしました?
ゆさ してないですね。結婚式っていう感じじゃなくて、チリで籍を入れたときにアルバロの友達とか親戚を招待して、ホームパーティをしたくらいです。ドレスも着てないし。チリでは役所で入籍するときに神父さんが来てくれて誓いの儀式をやってくれるんですよ。だからそれでもういいかなって。
――日本ではやらなくていい?
ゆさ 私はそういうのこだわりがないんで、ま、いっかみたいな。もしやるなら、白いドレスとタキシードじゃなくて、アルバロと二人で格好いいドレスを着たいなぁって思います。黒っぽいゴスロリっぽい感じの。
日本のAV男優になって活躍したい
――アルバロさんは日本で男の娘モデルとしてショーに出たり、ミュージシャンとしての活動をしたりしているんですよね。
ゆさ はい、ひとりでセルフプロデュースで。
アルバロ ジャンルとしてはロックとちょっとメタル。
――Youtubeチャンネルとか持ってます?
ゆさ そういうのあんまり好きじゃないみたい。
アルバロ 自分でシェアしていくのは苦手……自分から主張していくのが苦手なんです。
――でも拡散しないと評判も広まらないでしょう。ライブはやってます?
ゆさ 今は日本語の勉強のほうに集中してるんでライブもやってないんですけど、昨年の5月にアメリカの伝説のDJといわれるRODNEY BINGENHEIMER(ロドニー・ビンゲンハイマー)が来日して主催イベントをしたときに出させてもらったんですね。それがデビューライブでした。まあ、そんなに急がずにやっていければいいかなって。
――クチコミで広がりますように。今って、生活費ってどうしてるんですか?
ゆさ 私のバイト収入と、彼のパン屋さんの売上げというか配当金を送金してもらって。
――配当金。株式会社的な?
ゆさ はい、株式会社的な。彼がパン屋さんのオーナーなんです。
――なるほど~。
アルバロ あの、ミュージシャンとしても活動していきたいし、男の娘モデルもやっていきたいですけど、AV男優もやりたいんですよ。
――興味の対象が幅広いですね。AV男優、なんでですか?
アルバロ 森林原人さんがすごい好きで。憧れてて。
ゆさ 森林さんのDVDをすごくよく見てるんですよ。
アルバロ エロに対しての好きというより、森林さんの知識とか、セックスがどう体に影響を及ぼすのかっていう、そういうのに興味があって。
ゆさ 森林さんのテクニックの講座のDVDを見て勉強してて。
――なんてタイトルのDVD?
アルバロ 「プロセックスマスター養成講座」(https://www.youtube.com/watch?v=V6k_oYhIuwQ)。
――それ英訳もスペイン語訳もないでしょう?
ゆさ 日本語しかないんで、私が翻訳して。2人で一緒に並んで、静かに見てるっていう。
――森林原人さんをどうして知ったんですか? 入り口としては、日本のAVによく出てる男だなって感じでしすか?
アルバロ チリでインターネット上のバラエティ番組があるんですけど、そこで森林さんとかしみけんさんが紹介されてて、それで知った。
――そうなんだ。日本のAVってチリにいても見られる?
アルバロ インターネットがあれば見られる。チリは宗教上の関係で、AV制作会社っていうのがないです。日本のAVはアメリカとかのポルノと違って、ストーリーがドラマみたいな感じなんで、チリ人は日本のAVが好きな人多いです。
――ストーリーあるほうがいいんだ。
ゆさ ストーリーあるほうが面白いみたい。彼はいわゆるAVの本編である絡み部分だけじゃなくて、最初のほうのドラマパートの話とかも楽しむ人で。
――じゃ、たとえば痴漢モノのドラマAVとかで、満員電車に揺られてる女性が「はぁ~、今日も仕事疲れたぁ……」とか脳内独り言つぶやいてるシーンとか。
ゆさ そういうのが好きみたい。
――学校ものとか会社ものとか、不倫旅行ものとか、ストーリーがあるやつでも色々あると思うんですけど、特に好きなシチュエーションがあったら教えてください。
アルバロ ショタコン。
ゆさ 彼すごく小柄なんで、ショタコン男優になりたいって言ってて。
――なれるんじゃないですか?
ゆさ 調査のために私もAV撮影現場にエキストラで行ってみたんですね。その撮影に来てた男優さんにちょっと話を聞いてみたんですけど、結局のところ、アルバロはまだ日本語が出来ないからすぐAV出るのは難しいんじゃないかって。やっぱりもうちょっと日本語力を上げたほうがいいって。
――でも日本語わからない、綺麗な顔のショタ風男優さんが痴女にグッと来られるみたいな感じだったり……。
ゆさ この間それで、「外国人にエロい言葉を教える」っていう企画作品のエキストラに出してもらったんですけど。それはエキストラ止まりで。
――言葉の壁もありますけど、AV男優って、人前で勃たせて、よきタイミングで射精しなきゃいけないっていう、そのコントールが大事じゃないですか。
ゆさ それ、毎日練習してる。
――練習? どういう風に練習してるんですか?
アルバロ PCマッスルを鍛えてる。肛門をキュッと締めたりすると筋肉が発達するので……。鍛えれば、射精を出したり止めたりも出来るようになります。
ゆさ SODに面接にいったときに、カメラの前でやらされたんですね、その動きを。
――えっ、もう面接にも行ってるの?
ゆさ 2人で行ってます。
――SODの面接って、「男優になりたいんです」って言って面接してもらう感じ?
ゆさ はい、そうです。普通の人はカメラが回ってたら精液を出せないみたいなんですけど、彼は出来てすごい褒められてた。
――それってセルフ?
ゆさ セルフです。私はそれを端で見てて。静かに。
――アルバロさん、すごいですね。あとは日本語をもう少し覚えるだけですね。ただ、今後、男優デビューされたら、他のAV女優さんとの絡みもあるわけじゃないですか。それに対してゆささんはジェラシーを覚えはしないですか?
ゆさ 嫉妬するのかなって思ったんですけど、やっぱりしないと思います。逆におもしろそうだなと思って。むしろ、面白そうだから見てみたいなって。
――男優デビューして、すごい売れちゃったらどうしましょう。
ゆさ その時はその時で考えようかな。