滋味滋味滋味滋味 滋味~♪
地味地味地味~♪
Oh Jimmy~♪
皆様こんにちは。いかがお過ごしでしょうか?
自意識和代でございます。
最近気に入っている言葉がありますの。
それは……「滋味深い」です。
この記事タイトルは大抵編集さんが付けるのですが、ミネストローネの回の時はタイトルは
「生き血をすする魔女気分で! 滋味深いトマトのスープ」
でした。
私は「え? 『滋味深い』? 何だそれ? でも言葉の響きが渋くていいわ」と思いました。
はっきり言って意味を知らなかったのです。はい。
辞書で調べてみました。
そうですか……。
「栄養豊富でおいしい/うまい味わい、また、栄養に富むうまい食べ物」 ですか……。
そういえば栄養ドリンクの効能に「滋養強壮・栄養補給に!!」ってあるわね。
滋!
……頭では分かったつもりでいるのですが、今ひとつピンときません。
まあええわ。
今回の記事は、昔のバイト先地酒屋で賄いで作った中華おこわです。
~~~~~~~~~~ 回・想 ~~~~~~~~~~
むかーし昔。1998年頃?
バイト先の地酒屋が開店して1年目。
賄い。
賄いはオーナー自ら私たちに作って下さってました。
店のお品書きにあるものを食べさせてバイトに味を覚えさせようというわけです。
いきなりふぐちりが登場。
驚きつつ喜びつつ食べていると……オーナーはカップ麺をすすっています。
ふぐちりは美味しい……でも食べづらいぞ……
と、思っていたら、
オーナーはいかにカップ麺が美味しいかを私に力説しはじめました。
「コンビニ弁当とかカップ麺とか、そこの会社の上には料理界でもトップクラスの人がいるんじゃないかな~? とワタシは思うんですよ~」
ズルズルズル~。
別の日。
オーナーはハムちゃんマヨネーズという調理パンを食べてました。次第にカップ麺のような力説はしなくなりました。
立ち上げたばかりの店だから、軌道に乗るまで色々と我慢しようとしていたのでしょうか。
カップ麺会社への感心と、軌道に乗るまでの辛抱、両方かな……。
オーナーの力説は、全く嘘とも思えませんでした。
お客さんが15人も入ればいっぱいいっぱいの店。畳に直接座る座敷。冬にはコートが積み上がります。
一升瓶とグラスを抱えてお客さんのところへ行くまでに、他のお客さんの背中を蹴ってしまったこともありました。
そうこうしているうちに店は人気になり、より広い店舗へお引っ越し。
お客さんも従業員も増えました。
オーナーは営業前にバイト全員に賄いを作ることが難しくなったようで、賄い当番制が誕生しました。
店の味とは関係のない、普通のメニュー賄い。
メニュー決めも買い物も作るのも当番の人です。6~7人分のご飯作りはなかなか大変。
普通にカレーでも文句は言われないし、OKです。
しかし、しかし……
何となく、次第に、他の女の子に対してライバル心が芽生えてしまってですね……
賄い作りに凝るようになりましてよ……
女の子の中でも手強い料理上手がいまして、彼女は手早くいろいろと作れるタイプ。
ステーキ丼とサラダとみそ汁、鶏肉とカシューナッツ炒めとご飯とサラダとスープ、とかサラッと作れちゃう彼女。
一方、煮物を作る時は材料ごとに鍋を分けるこだわりよう。
差し入れにシフォンケーキなんかも焼けちゃいます。
一方、元々レパートリーが貧弱だった私は、料理本や料理番組に頼るようになりました。
そうした中で「中華おこわ」と出会いました。
「う、うまそう!!」
その中華おこわを決行した日のメニューは、「菊花シュウマイ」「中華おこわ」「ザーサイと豚肉のスープ」でした。
ボリュームあり過ぎ・力み過ぎ!!
そんな賄いバトルがしばらく続いたある日、「最近、賄いの材料費がな~んか高いんだよね……」とオーナー。
目から鼻に抜けるようなすばしっこい最年少Nちゃんが言いました。
「A子さんと和代さんの賄いバトルのせいだよ!!」
……ハッ!!
「A子ちゃん料理上手だね、美味しい~♡」って素直に美味しく食べていれば良かったものを……
私、妬いていたのね……恥ずかしいわ!!
妬いていた上に自覚が無かったなんて!!
(波濤)(波濤)(波濤)(波濤)ザッパ〜ン(波濤)(波濤)(波濤)(波濤)
賄い当番は続きましたが、賄いバトルは何となく終止符が打たれました。
めでたしめでたし!
では参りましょう。
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