毎年大晦日のお茶の間では定番となっている“紅白”こと『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)。「PPAP」のピコ太郎や大ヒット映画『君の名は。』の主題歌を手掛けたRADWIMPSなど、2016年を締めくくる注目度の高いアーティストたちが勢ぞろいしたが、その内容に関しては例年以上にスベリ倒していたと不評だ。
伊集院光は今月2日の深夜に放送されたラジオ番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』(TBSラジオほか)で、今回の紅白について持論を展開した。伊集院は「紅白ほとんど見ないんで、今年がどうだとかあんまり分からないんですけど」と前置きした上で、NHK内で発される「NHKらしくない番組を作りたいんですよ」という発言が“一番嫌い”と告白。そして今回の紅白はまさに「NHKらしくないことをやりたいんですって人の匂いがする紅白だった」として、タモリとマツコ・デラックスが「入場を拒まれた老夫婦役」としてゲスト的に登場し会場を徘徊したことなどに言及し、「普通NHKでは絶対やらないでしょって感じがNHKのスベるケースの中心にある」と的確に分析した。
紅白がスベっているのは毎年のことだろうとはいえ、当のNHKサイドはなぜか手ごたえを感じているようで、今月4日の年頭あいさつではNHK会長が視聴率に触れつつ「今年の紅白は面白いと伝わった結果ではないか」と自画自賛。実際には放送中から不満の声があちこちで噴出していたわけで、むしろ「テレビは一応つけていたけど、今年も紅白は面白くなかった」と感じる視聴者が大半だったのではないだろうか。
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