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顔出し告白「私がAV女優になってみて…」宮村恋

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宮村恋1

ゆ、豊かなムネ…!

 あるときは高級ホステス、またあるときは潜入取材ライター……好奇心の赴くままに動いてきた20代女子・アスモデウス蜜柑が、「短期集中連載・彼女がAV女優になったワケ」をお届けします!

お金に困っていたわけではないのに、なぜ?

 ディーバプロモーション所属のAV女優、宮村恋。

 彼女は私のリスペクトする女優であり、友人である。

 今まで紹介したAV女優たちのように名前を出さない条件でインタビューをオファーしたら「蜜柑ちゃんの記事なら名前も顔出しもOKだよ!」と快く応じてくれた。神なの? 神様なの?

 さて、とにかく可愛らしい容姿、癒しの笑顔、世の男性が好きそうないやらしいプロポーションを備えていてなお、この私の超・本音満載の恐ろしい記事に真正面から向き合ってくれる心優しき人間性。やっぱり、神様仏様宮村恋様だわ。

 と褒めちぎるのはこれくらいにして、まず宮村恋さんの紹介をしましょう。

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 宮村恋さんは2010年にAVデビュー。人妻役や痴女役が多くレズモノにも出演し、多彩な役をこなす傍ら、なんと自ら制作や監督業も行っている。そんな好奇心旺盛な彼女、AVの仕事をする前は一体何をしていたのかしら?

「会社員を経て、キャバ嬢をしてました。地元の中洲(博多)で5年。その後東京に出てきてもキャバで働いてたんですが、枕営業をしてる子が多くて、なんかちょっと東京は肌に合わないな~と。
中洲ではキャバのことをラウンジと言いました。ホステスは酔っ払ってはいけない、いくら売上がよくても、イジメをしたり派閥争いをして店内の風紀を乱すホステスはクビでした。東京に比べると、頼りになるしっかりものの女の子が多かったので、私も働きやすくて、5年も続けられたんだと思います。なので、東京のキャバ嬢の荒れ方には、正直引きました。酒乱がいても店側は放置だし、派閥があったりなんて当たり前でしたから」

 なるほど、納得だわ。

 地方のキャバクラと違って都心のキャバクラは食うか食われるかの女同士の争い。派閥も手に取るようにわかるし、枕をするキャバ嬢が多いせいで風紀も乱れやすい。

 肌でビシビシ感じるほどの女同士の嫉妬とか売上争いとかって、疲れちゃうのよね。

 でも、そもそもなぜAVに出ようと思ったの?

「もともとは会社員として管理職につかせてもらい、ありとあらゆるサービス業をしてきました。その後キャバ嬢に転身して毎日働いてる中で、自分の人生でまだ足りていない知識を得られる仕事をしたいと思うようになって。そして『心だけではなく本能を動かす職業についてみたい』と思い、昔から興味のあったAVの門を叩きました。お金に困っていたわけではありません。ちなみに事務所選びのきっかけはPCで『AV女優募集』と検索して今の事務所が一番HPが地味で、安心感があったからです(笑)」

 大手に所属するよりも重要視したのは安心感だったというわけね。AV女優になって3年目。今まで何本くらい撮影したの?

「ん~もう数えきれないですが、100本は軽く超えてると思います。もちろん小さなモノから大きなモノまで含めてですけどね」

 彼女の容姿やキャラクターからして、たくさんのオファーに恵まれているであろうことは想像していた。それにしても、そんなに数多くの作品を撮っていたなんて……やる気がなければこなせない数よね。さすが自ら進んでこの業界に入っただけあって、精神力の強い女優さんだわ。

 宮村恋さんから見て、企画、企画単体、単体の違いはどのようにして決まると思う?

「こればっかりは、事務所さん個々で違うと思います。パブリシティーと言って、掲載NGの項目(表紙やコンビニ誌、CS放送など)があればあるほど変わってくるとは思います。ま~一番は顔かもしれませんが」

 初めて撮影したときの内容が気になるんだけど、感想を聞いちゃっていいかしら?

「感想ですか~。ん~一言で『すごい!』って感じでした。現場に入ったらたくさんスタッフさんがいて、緊張しましたね。その中でプライベートでも吹いたことのない潮を初めて吹いて、頭が真っ白でした。そしてなによりスタッフやカメラマンの皆さんが真剣! その雰囲気に圧倒されました。スタッフの皆さんの、どう表現すればユーザーに興奮して見てもらえるかを一生懸命考えて取り組んでいる姿を見て、自分も負けちゃいけないなと感じました」

 真剣な現場には真剣な気持ちを返そうという心意気で取り組んだということね。

 適当に撮影をこなし「早く終われ~」と思っている女優もいる中で、きちんとスタッフさんのことまで気を配れるなんて、ますます崇めたくなっちゃうじゃないの。

「あと、結構覚悟していたのに、意外にも女優のカラダに気を使っていただいたことにはびっくりしました。体が痛くならないようにとか、カットがかかればお水を持ってきてくれたり。アソコが痛くならない方法とかも教えてくれたり、シャワー室にビデ(精製水で膣を洗う物)がたくさん置いてあったり。驚いたなぁ」

 女優の体にきちんと気を使ってくれるということは初耳だわ。AV業界って意外とちゃんとしてるのね。

 それからどんな仕事内容が多くてギャラはどのくらいか、ぶっこんでいいかしら?

「私は一般的に『S女』や『痴女』が多いですね~。でも、JKや人妻もやりますよ。ギャラは事務所さんによって分率が違うので内緒です。なかには特撮モノと言うジャンルもあったり、Vシネや映画の仕事もありますね。けっこうオールマイティーです」

 ギャラは秘密よね、名前を出しているんだもの、当然よね……。そんな多才な女優に対して事務所はどんな仕事をするの?

「マネージメントが主ですね。メーカーさんに面接に連れて行ってくれたり、相談に乗ってくれたり、売り方(どんなジャンルに挑戦するか)の相談に乗ってくれたりですかね。たまに、現場で欲しいもの買ってきてくれたり(笑)」

 今後やってみたい仕事だとか、目指すものってある?

「私は現在映像ディレクター業(アダルト、ノンアダルト)も行っているんですが、今後映像関連の会社ができたらと思っています。あとは、日本の女性や男性が正しい知識の元、進んで安心したSEXができる手助けをしていきたいと思っています。困ったことに、AVの見過ぎで色々勘違いしている男性や女性は多いです。根本、男性は狩りをするもの、女性は繁殖活動で新しいDNAを生み出すものですからね。そこにどうやって愛の折り合いをつけるかは、コミュニケーション次第ということが重要なので……それがわかってない人が多いですからね」

 一人のAV女優として仕事を終えるのではなく、業界で学んだノウハウを生かして新しいステップを踏み出しているのね。

 確かにAVを見過ぎた男性で、激しい手マンをすれば女は気持ちいいと思っていたり、女性器がいかにデリケートか分かっていない男性は多い。ちなみに私は強いのも速いのも好きではない。

 生理なら中出ししても妊娠しないと思っていたり、本気で嫌がっているのを悦んでいると勘違いする500回ほどアマゾン川に沈めたいバカタレも見てきた。そういうのが好きな女性も確かにいるけど、誰でも気持ちいいわけではない。是非女目線のSEXの重要性を広めていっていただきたいわ。

 そんな宮村恋さんは一般人の頃と今で変わったことってある?

「ん~特に変わってない気がします。強いて言うなら周りの目ですかね。最近は女性の方々にはなぜか『すごい』と言われるようになりました。あとは、かなり体調管理に気を使うようになりました。AVはけっして簡単な現場ではないので、現場に対しての責任があります。たくさんの人が関わり、たくさんのお金をかけ、その現場の為に何日も準備をします。女優の体調不良で現場をずらせるとか簡単なものじゃないですから」

 自分のことだけではなく現場やスタッフへの責任感をきちんと持っているのね。

 最後に、親や周りの友達、恋人の反応を聞いてみると……。

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アスモデウス蜜柑

好奇心旺盛な自他共に認める色欲の女帝。長年高級クラブに在籍し、様々な人脈を得る。飲み会を頻繁に企画し、様々な男女の架け橋になり人間観察をするのが趣味。そのため老若男女問わず恋愛相談を受けることが多い。趣味は映画鑑賞で週に3本は映画を見る。