とはいえ、13日の井上の投稿はそんなにネットニュースが騒ぐほど具体的ではなく、これでは男性が読んでも子育ての何が具体的に辛いのか分からないこともあるだろう。それよりも昨年6月に公開された「saitaPULS」のインタビュー記事のほうが、ブログよりも具体的に、井上が感じている子育ての大変さが垣間見えるものだった。
それによると井上は出産後「2カ月くらいは、自分の顔がどうなっているか、鏡も見れない状態で、一日中パジャマを着ていて」「夜は1時間おきに起こされるので、一日中朦朧としている感じ。これまでに経験したことのない慢性的な寝不足に、パンクしそうになりました」。また夫の両親と井上の母親はすでに亡くなっており、井上の父親も高齢かつ闘病中であるため、育児のサポートを家族から受けられない状況であることも明かす。そんな日々を、同じく子育て中の友人・安めぐみ(35)と励まし合うことで乗り切っていたのだという。安は井上がリフレッシュしたいとき「いつでも(子どもを)預かるよ!」と言ってくれ、大変心強い子育て仲間のようだ。
だがそれでも、井上がいっぱいいっぱいになってしまったときは夫に全てぶちまけるのだという。「(夫が)仕事から帰ってきた途端『なんでこんなに大変なのよ!』『育児も仕事も、家のことまでやるなんておかしいでしょ!』など、自分でも言いながら『これは、かなり理不尽だなー』と思っているんですが(笑)、とにかくダンナさんに吐き出す!」そして「理不尽が加速して、ダンナさんに『謝って!』と強制(笑)。『ごめんね、いつもありがとう』と返してもらい『じゃ、いいよ』という流れが一通り終わると、私の気持ちが落ち着きます(笑)」という夫婦間のルーチンがあることも語っている。
井上と同じように仕事をしながら子育てをしている女性ならば、上記の「育児も仕事も、家のことまでやるなんておかしいでしょ!」というセリフが引っかかるところだろう。ブログを遡って見ても、あえて記載しないようにしているのか、夫との家事育児分担については言及がない。家族で外食をしたときの記事などには、おそらく夫が撮影したと思われる写真がアップされていたりもするが、家での食事はほぼ井上が作っている様子である。井上がママチャリで保育園の送迎をしているとおぼしき記事もあり、送り迎えもひょっとしたらほぼ井上かもしれない。リフレッシュしたいときに頼れるのも、夫ではなく安めぐみなのか……? もちろん家事や育児の負担割合は夫婦ごと・家庭ごとに全く違っていいものだが、井上が全部負担しているとしたら不満もたまるだろう。
それはさておき、ブログから観測できる限りでは、井上の家事や子育ては好感度高めママタレの要素が満載だ。セレブぶってもおらず、個人的にも親近感を抱いてしまう。娘に新しい靴を履かせて公園で遊ばせギャン泣きされたり、保育園にママチャリで向かう途中に落ち葉が娘のところに落ちてきたり……といった記事内容は、本当に普通!
しかも料理も普通であり、かつ美味しそうという絶妙な按配だ。娘の食事も、ニンジンを飾り切りしてみたりすることもなくいたって普通。器も、「温もりを感じられるように小さい頃から陶器を……」とか言い出すこともなくプラスチックで、ヘタなセレブママ(=非芸能人)よりも普通。無理して背伸びしていない、と思わせる。これぞ庶民派、といった感じだ。最近インスタで“丁寧な子育て系ママ”をウォッチしすぎて食傷気味の筆者には沁みるものがあった。この“普通の子育て”の波、インスタで起こってほしい。しかし普通の子育てに「いいね」はつかないのだろうか。
ちなみに井上のママチャリはすでに子どもが2人乗れるような仕様にしてあるが、もしかして二人目を検討しているのだろうか。とりあえず安めぐみが頻繁にブログに登場することから、本当にこの二人は仲が良いのだということがよく分かる井上のブログであった。
(ブログウォッチャ〜京子)
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